business

book

岩井克人, 佐藤孝弘, M&A国富論 「良い会社買収」とはどういうことか

ブルドックソース事件で一躍有名となったM&Aに関する解説と論考。M&Aを通じて間接的に人材の流動性を高めるべきという思想は日本の実状に合っており、共感できる。企業買収の手順を明確化するためのルールの提言も興味深い。
comic

佐藤秀峰, 漫画貧乏

著者が漫画 on Webを立ち上げるまでの過程を綴ったもの。冒頭には一時期話題になった著者の自己紹介漫画も収録。ここまで喧嘩腰になる必要があるかはわからないが、リアルなお金の話は面白い。権利関係の考えなどは漫画家側の視点に偏りすぎてはいるが一理はある。
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中川淳一郎, 凡人のための仕事プレイ事始め

少しユルめの仕事の仕組み本。よくある自己啓発書のような無駄な前向きさがなく、身も蓋もないところが良い。著者の出身である広告やライター業界のネタが多いが、他の業界から見ても頷ける内容が多い。
book

武元康明, ヘッドハンターはあなたのどこを見ているのか

サーチファーム・ジャパンの代表によるヘッドハンターの紹介本。いわゆる登録型ではなくサーチ・スカウト型の方。ところどころポジショントーク的なところや広告臭さがあるが、それを差し引いても自分の仕事を見直すきっかけとなる良書。各種のエピソードも、読み物として面白い。
book

マルク・レビンソン(著), 村井章子(訳), コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった

現在では海運を中心に広く利用されグローバル・サプライチェーンを支えている貨物コンテナが世界を席巻するまでの流れを、実質的な発明者であるマルコム・マクリーンを中心に描いたもの。発明から普及までの正の部分だけでなく、コンテナ普及の抵抗勢力である労働組合や当局との闘いなどの負の部分が丹念に取り上げられているのも興味深い。企業の経営者が書評で絶賛するのがよく分かる。おすすめ。
product

ブロックロディア No.08

「超」整理手帳に付属のジラフノートが切れてしまったが、は既に取り扱いが減っているのでこちらを購入。おそらく、こちらの方が本家なのだろうけど。書き味もミシン目の具合も文句なし。単価がやや高いが、ブランドものなので仕方ない。また、超整理手帳に挟むには少々厚いのも注意が必要。この半分程度の厚さのものが欲しい。
book

小池和男, 日本産業社会の「神話」 経済自虐史観をただす

日本は集団主義の国、日本人は会社人間、長時間労働が競争力を強化、成長は政府のお陰、といった当然の前提のように思われている事項への反論。虚心にデータを眺めることで、新たな事実が見えてくる。特に興味深いのは、企業内の査定方法の日米比較。日本は独自の慣行から海外に例を見ない年功賃金を生み出したという説が唱えられることがあるが、関連研究を丹念に追っていくと、事はそう単純ではないことが見えてくる。
book

住中光夫, Excelでマスターする ビジネスデータ分析 実践の極意

ピボットテーブルの入門書。RDBを持ち出すまでもない小規模な分析のために勉強することにした。主に営業データの分析を対象にしているが、おおまかな利用方法を学ぶには十分。ツールの使い方だけではなく、実践的なデータ分析の流れも解説されているので、今までデータ分析などに携わったことがない人にもおすすめできる。
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若井吉樹, 世界一わかりやすいコスト削減の授業

世界一わかりやすい在庫削減の授業の姉妹品。こちらも非常に初歩的な内容。一応ストーリー仕立てになっているものの、筋はあってないようなものでさらりと読める。
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田村亮, 28歳で政治家になる方法 学歴・職歴・資格一切不要! 25歳以上なら誰でもなれる!

市議会議員を就職先の一つとして捉えた指南本。着眼点は面白いが、経験則中心で客観的なデータがほとんどないのが残念。著者は選挙用品ドットコムの代表でもあるので、そのバイアスがかかっている点には注意。ネットだけの選挙活動を酷評しているのもそのあたりに理由があるのかもしれない。