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日本エディタースクール, 校正記号の使い方 タテ組・ヨコ組・欧文組

今まで論文の草稿などに赤ペンで校正を入れることは多々あったが、恥ずかしながらすべて見様見真似の自己流で済ませていた。しかしながらここで一念発起し、正式な方法を学んでみることにした。わずか40ページの小冊子であるが、縦組の文書だけではなく、技術文書で多い横組もしっかりと対応している。欧文校正にも触れられており、欄外に書き込むブックシステムと校正箇所から線を引いて記入するパスラインシステムの双方の記入例が提供されている。辞書とともに書斎の一等地に置く価値がある。
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佐藤雅彦, 大島遼, 廣瀬隼也, 解きたくなる数学/新・解きたくなる数学

2冊まとめて購入。普通の数学パズル本とは異なり、"解きたくなる" ようなビジュアルが添えられているのがミソ。子供の食いつきも良い。
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横山雅司, マンガ「実は〇〇」な動物図鑑

クック先生の動物講座の書籍化。動物を美化しない毒入りのまま出版に至ったのが素晴らしい。子供向けにも良い内容。寄生虫などの子どもの食いつきが良いネタも多数収録。
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スージー・ホッジ(著), 田中正之(日本語版監修), 5歳の子どもにできそうでできないアート コンテンポラリーアート現代美術100の読み解き

素人にはまったくその意味がわからない現代美術に少しでも触れてみようと解説書を手に取った。本書も一応それらしい解説が述べているものの、門外漢には本当にそうした意味なのか、後付けで理屈を付けているのか判断できない。表題に沿って、それぞれの作品に子どもではできない理由が述べられてはいるものの、"子どもには何々の要素を込めることはできない"、 "何々のように構成する子供はいない" 程度の主観的な解説しかない。本当に5歳の子どもの作品には同様の理屈がつけられないのか、現代美術の作品に理...
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ブレイディみかこ, 子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から

英国の底辺託児所 (緊縮託児所) で働く著者によるドキュメンタリ。現場の視点は、外部のジャーナリストの著作とは一線を画している。英国の分断、下層英語を話す者への緩やかな差別、ダイヴァーシティの実態、ワーキングクラスの右傾化の背景、英国のDVの実態など、現場からしか見られない暗部がこれでもかと描かれている。おすすめ。
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小倉博行, ラテン語のしくみ

ラテン語を学びたいというよりはラテン語とはどんなものかを概観したいという気分で読むと、細かな活用型の練習を延々とさせられるのに閉口する。それでも、ラテン語ならではの特徴の話題は楽しめる。
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山田敏弘, 日本語のしくみ

他言語と比較をすると、日本語のどの部分が特殊なのかが見えてくる。日本語を特殊な言語とする言説も多いが、多言語とよくよく比べて見ると特殊なところも普通のところもある言語に過ぎない。敬語表現は珍しいものではないが、謙譲語を持っている言語は極めて少ない格助詞を用いることで自由な語順の文を作れるのが特徴。ただし、自然な文にするにはSOV順にすると必要がある多数の一人称が使われる一方で、単数と複数、過去と完了などをあまり意識しない (厳密には人を指す場合やオノマトペには単複の区別が見ら...
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縄文ZINE(編), 望月昭秀(著), 小久保拓也(著), 山田康弘 (著), 佐々木由香(著), 山科哲(著), 白鳥兄弟(著), 松井実 (著), 金子昭彦 (著), 吉田泰幸 (著), 菅豊 (著), 土偶を読むを読む

ベストセラーとなったの検証本。たびたび売れてしまうトンデモ本の検証は誰かがやらねばならないにもかかわらず学術的には評価されない仕事であり、こうした努力に頭が下がる。本書ではこうした作業を "雪かき" と表現しており、実に的確な例えだと思う。こうした検証本としての役割を抜きにして、現在の縄文研究を学ぶうえでも良書。土偶がどこまでわかっていて、何がわかっていないのか、その概観を掴むことができる。
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にゃんこそば(著), 宮路秀作(監修), ビジュアルでわかる日本

Twitterの生まれの可視化本。前半は言われてみれば当たり前の結論が多くやや退屈。可視化の技法やアイディアを学ぶのには良いかもしれない。この手の本にありがちな東京偏重ではなく、主要な地方都市も押さえているのは好感が持てる。最後の第6章で扱っている地名の可視化はこれ単体で研究として成立しうるレベルの独創性の高い内容で面白い。
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シェリー・シーサラー(著), 菊池誠(監修), 今西康子(訳), 「悪意の情報」を見破る方法

真っ当な情報リテラシ本。世にあふれる科学のふりをしたでたらめを類型化して解説してくれる。端々から著者 (と解説の菊池誠先生) の義憤が感じられる良書。