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aico(著), 株式会社ディレクターズ(著), 村井純(監修), 小悪魔女子大生のサーバエンジニア日記 インターネットやサーバのしくみが楽しくわかる

タイトルは "サーバエンジニア日記" となっているが、大半はTCP/IPやDNS、電子メールなどの基礎技術の解説。サーバエンジニアにはむしろ計算機の知識のほうが必要な気もするが、そちらは末尾でさらりと触れているだけ。また、サーバエンジニアにここまで細かいネットワークの知識が必要かとも思う。その辺りの対象読者の不明確さを抜きにすると、技術的には意外にもまともな内容。イラストや手書き文字は好みが分かれるところだと思うが、好みに合えば入門書としても薦められる。既に理解されている方も...
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瀧澤武信, 松原仁, 古作登, 橋本剛, 小谷善行, 鶴岡慶雅, 山下宏 金子知適, 保木邦仁, 伊藤毅志, 竹内章, 篠田正人, コンピュータ将棋協会(監修), 人間に勝つコンピュータ将棋の作り方

清水市代女流王将を破って話題となった "あから2010" の関係者が中心となって執筆したコンピュータ将棋の解説本。著者陣のバランスもよく、コンピュータ将棋の歴史に始まり、盤面評価や枝刈りの基礎、機械学習や合議制といった流行の技術、プロ棋士との対局の実戦譜まで幅広く取り揃えている。計算機の基礎や最低限の棋譜を読む力があれば、コンピュータ将棋の基礎知識がなくとも楽しめる。
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佐藤洋一, BASIC800で書ける! 理系英文 使うのはいま覚えている単語のみ! だれでも学べるカンタン英語

表題にもなっているBASIC800は制限言語の一種だが、無理に語彙を制限する種類のものではなく、3Cs (Clear, Correct, Concise) を満たすためならば専門用語の柔軟な使用を認めるなど極めて実用的な内容。英作文の教本としてみた場合、原文解釈や和文和訳 (和文を英訳する前段階として、英訳しやすい和文に書きなおすこと) に重点を置いているのが特徴的。普段英訳する際にも同じ段階を踏んでいたが、それを自覚させてくれた効用は大きい。説明も平易で非常に読みやすい。特...
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渓由葵夫(著), 河野嘉之(画), 第二次世界大戦 奇想天外兵器

奇想天外兵器と言っても、いわゆるトンデモな企画倒れのものだけではなく、見た目は奇抜ながらきちんと成果を上げた兵器も多い。参考文献がなく (あとがきに言い訳は書いてある) 出処の不明な話が混ざっている点や、校正漏れと思われる誤記が散見されるのは難だが、読み物として楽しむ分には悪くない。
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本橋信也(著), 河野達也(著), 鶴見利章(著), 太田洋(監修), NOSQLの基礎知識 ビッグデータを活かすデータベース技術

表題どおりのNOSQLの入門書。NOSQLの思想の背景にあるCAP定理やACID, BASEといった基礎概念からしっかり学べる。主要なNOSQL製品の分類や性の比較まできちんとまとまっており、これ一冊でNOSQLの学習から導入までをしっかりサポートしてくれる。おすすめ。
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畑村洋太郎, 続 直観でわかる数学

直観でわかる数学の続編。今回は数学と言うよりは算数と言ったほうが近いか。相変わらずの (数学者ではない) 工学者目線で、共感できる部分が多い。図版が多めでついさらりと読み流してしまいそうになるが、よくよく自分の頭で考えながら読むと得られる気付きが多い。
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William J. Brown(著), Raphael C. Malveau(著), Hays W. “Skip” McCormick III(著), Thomas J. Mowbray(著), 岩谷宏(訳), 新装版 アンチパターン ソフトウェア危篤患者の救出

成功例を並べるデザインパターンに対し、こちらは失敗例を並べたもの。一歩間違えば "ソフトウェア開発あるある" になりかねないような企画だが、そこはオブジェクト指向開発の専門家だけあり、地味ながらきちんとした処方箋が提供されているのが見事。なお、訳者は岩谷宏であるが、今回は余計な訳注が少ないのでそこまでひどくない。
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那須川哲哉, テキストマイニングを使う技術/作る技術 基礎技術と適用事例から導く本質と活用法

テキストマイニングの入門書だが、教科書的な体裁ながら非常に実践的な内容。著者は元々IBMでTAKMIに携わっていた方で、ビジネス的な視点も備えており、TAKMIを用いたコンサルティングの経験から得られた知見も各所に見られる。基本的にテキストマイニングの利用者視点で書かれているため、本格的にテキストマイニングの研究をしようという向きには物足りないかもしれない。それでも、テキストマイニングの適用方法から関連技術まで大枠はひと通り押さえているので、入門書としては申し分ない。
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小峯龍男, 図解 古代・中世の超技術38 「神殿の自動ドア」から「聖水の自動販売機」まで

タイトルだけを見るとオーパーツを扱ったトンデモ本の様だが、ブルーバックスなのでそんなことはなくまともな技術本。メカトロニクス系の技術が中心だが、図版が豊富なので専門外の人間でも理解できる。半導体の無い時代にここまでできたのか、という素直な驚きとともに、人間の知恵に感心せざるをえない。
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SuicaとICカード免許証

先日、運転免許証を更新してから、Suicaとの干渉がひどくなった。Suicaで改札を通り抜けようとするときに近くに免許証を入れておくとエラーとなることがある。更新前の免許証もすでにICカード化されていたはずだが、エラーの頻度は低かった。更新後の免許でエラーの頻度が上がった理由は分からないが、ICカードの仕様が少し変わったか、それとも個体差か。いずれにせよあまりに不便になってきたので対策を講じることにした。一番簡単なのは免許証をSuicaとは別に保持することだが、貴重品を分散さ...