book 小松正之(著), 日本水産学会(監修), よくわかるクジラ論争 捕鯨の未来をひらく 捕鯨問題の入門書。国際捕鯨委員会 (IWC; International Whale commission) の一線で活躍している著者だけあり、科学的な調査法から各国の捕鯨の歴史まで、およそひと通りの基礎が網羅されている。一つ難を挙げると、日本側の見解に偏り過ぎている感はある。他国の主張について主観で断定している箇所が見られるため、この部分は他の文献で補う必要があるだろう。 2014-02-21 book
book 唐木英明, 久米均, 寺田雅昭, 小沢理恵子, 村上紀子, 小林宏行 , 石川廣, 小澤義博, 浜川清, 星元紀, 安部明廣, 安本教傅, 田中平三, 黒川清, 食の安全と安心を守る 食品に関する有識者からの寄書をまとめた本。極めて真っ当な内容ながら、一人あたりのページ数が非常に限られている上に重複した内容が多く、読み物としては今ひとつ。 2014-02-14 book
book 福田秀夫, 農薬に対する誤解と偏見 農林省で農薬の研究に従事していた著者による農薬論。化学工業日報社の "今月の農業" の連載に加筆修正したもの。表題からも分かる通り、農薬反対派への恨み節の部分が多い。そこまで感情的にならずに科学的な事実のみをきちんと書く形でもよかったのではないかと思う。 2014-02-13 book
book 松岡絵里(著), 吉田友和(写真), 世界の市場 海外の市場を訪ね歩いたビジュアル本。構成に意思が感じられず、また解説文も新しい視点がなく退屈だが、写真の質は悪くない。雑誌感覚でどうぞ。 2014-02-09 book
book 夏坂健, 美食・大食家びっくり事典 主に西洋史と中国史の食に関するエピソードを集めたもの。いかにもな法螺話も多いが、それが良い味を出している。出典や参考文献などと野暮なことを言ってはいけない。 2014-02-07 book
book 中川基, ニセモノ食品の正体 インジェクションビーフや代用魚など、偽装食品とまでは言わないまでもホンモノとは言い難い様な食品を集めたカタログ本。解説は中立的で、この種の本にありがちな "添加物=悪" といった短絡的な思考や無意味な自然信仰などはほとんど見られない。ニセモノ食品の長所である破棄の削減やコスト低減と短所である栄養バランス等の問題の双方がきちんと押さえられており、好感が持てる。 2014-02-06 book
book グレッグ・クライツァー(著), 竹迫仁子(訳), デブの帝国 いかにしてアメリカは肥満大国となったのか 装丁は軽めだが内容は硬派。米国が肥満社会となるまでの過程を、農業行政、ファストフード業界、食品業界、教育界と多くの視点から丹念に追いかけていく。現状に至った要因は単一のものではなく、様々な原因が絡まり合っていることがよく分かる。肥満のリスクに関する記述も十分。 2014-02-05 book
book 松本圭司, チェーン店B級グルメ メニュー別ガチンコ食べ比べ B級グルメ本だが、チェーン店に絞ったところがミソ。良さそうなメニューが見つかったら気軽に近場で試せる。カラーページ数の抑制の都合からか、写真のレイアウトが妙なのが残念。 2014-02-01 book
comic 秀良子, おしゃべりは、朝ごはんのあとで。 外食での朝食をテーマにしたゆるめのエッセイコミック。表紙は一見BL風だが、主役はこの男性ではなく作者である黒い小人の方。食べ歩きの企画自体に新味はないが、マンガとしての完成度は高く、くすりと笑える小ネタも多い。 2014-01-24 comic
comic 西川魯介, まかない君 日常系の料理マンガ。少々ユルめの小ネタが良い。レシピもかなり実用的。単行本は1巻のみだが、続編はヤングアニマルDensiにて公開中。 2014-01-11 comic