book 川上和人, 鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。 鳥類学者 無謀にも恐竜を語るに続いてもう一冊。こちらはもう少しエッセイ寄りだが、相変わらず軽快な文章で読ませてくれる。なかなか知ることができない絶海の無人島の調査の実態は実に興味深い。自身の英語力のなさをネタにする正直さも好感が持てる。 2020-11-01 book
comic 吉本浩二, 定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ (1) 一部ではディストピア漫画などと呼ばれているようだが、読んでみるとその意味がよく分かる。著者自身はおそらくこづかい制の悲哀をユーモアたっぷりに描いている以上の意図はないのだろうが、定額で増える未来が見えないこづかい、即物的な快楽に偏った消費、異常にポジティブな登場人物たち、といった要素が重なるとやはりディストピアという言葉が浮かんでしまう。 2020-10-16 comic
comic 鈴木小波, 魔女の箱庭と魔女の蟲籠 鈴木小波短編集 ホクサイと飯が良かったのでこちらも。作風は大きく異なり、ややわかりにくいお話や不条理なお話も多く、実験的な短編と感じるものもある。 2020-08-18 comic
comic 寺門ジモン(原作), 刃森尊(漫画), ネイチャージモン (1) テレビの中ではダチョウ倶楽部の目立たない人として認識されている寺門ジモンだが、一歩踏み込んでみるとこれが面白い。どのジャンルにしろ極めるまでのめり込んだ人間の話は興味深いものだが、クワガタと焼き肉に異常なまでの執念を燃やす人間の話が面白くないわけがない 2020-08-13 comic
book 蛭子能収, 笑われる勇気 質問者に対して徹底して自分の軸で回答するのが小気味良い。適当に見えて根底にはきちんと自分なりの思想があり、給料を払ってくれるところを一番大事にするという姿勢は清々しい。競艇オチの連続にはさすがに辟易としたが。 2020-08-06 book
book 江頭2:50, 江頭2:50のエィガ批評宣言 最近はエガちゃんねるが絶好調の江頭2:50による映画批評。江頭2:50のピーピーピーするぞ!のトークのよりぬきに、書き下ろしの生涯映画ランキングベスト25などを加えたもの。いつもの勢いだけの映画評かと思いきや、ところどころ芸人視点の鋭い意見が現れるのが侮れない。巻末の特別付録エガちゃんシールも嬉しい。 2020-07-28 book
comic 服部昇大, 邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん (4) スピネルの連載で読んでいるが、お布施として買う。描き下ろしは1本のみだが、これがまた渋いチョイスの "恋空"。 2020-07-16 comic
book ハマザキカク, ベスト珍書 このヘンな本がすごい! ここでの珍書とはいわゆる稀覯本の類とは少々異なり、著者自身が「これは!」と感じた本のこと。著者は社会評論社勤務ということもあり、視点はどうしても出版人寄り。写真集から語学書、医学書までずらりと100冊が並んでおり、きっと一冊くらいは気になる本が見つかるだろう。私は本書を読みながら3冊ほど注文してしまったので、十分に元が取れた。 2020-07-06 book
book 動物事件研究委員会(編著), ぼくはこうして動物に襲われた あんなに優しい目をしていたのに 一見危険に見えないが実は危険な動物をテーマにした企画本。動物園でおなじみの動物たちから、イルカやアシカといった水族館の人気者まで、幅広い動物が取り上げられている。いずれも危険なイメージがあまりない動物たちだが、実際に人間が襲われた実例を見ると野生で生き延びてきた動物には必ず恐ろしい一面があることを思い知らされる。子供向けの装丁だが、大人が読んでも十分に楽しめる。 2020-06-29 book
comic 服部昇大, 6代目 日ペンの美子ちゃん パロディマンガを書いていたはずがいつの間にか本家になっていた。日ペンの宣伝さえしておけばあとは自由に描けるのか、豊富な時事ネタギャグが楽しい。ところどころ美ー子ちゃんや映子さんがはみ出してきているのはご愛嬌。 2020-06-09 comic