military

book

福原直樹, 黒いスイス

スイスという国は、日本ではなぜか非常に良いイメージでとらえられている。しかしながら、軍ヲタにとっては、先の大戦中のナチスとの関係などの強烈な負の側面をもって知られているのも事実だ。 本書は、先のナチスへの協力に加え、核計画やマネーロンダリングなど、スイスの負の面にスポットを当てている。さらに、毎日新聞外信部ブリュッセル支局長という立場を生かし、キーとなる人物へのインタビューを盛り込んでいるのも素晴らしい。
comic

ならやたかし, ケンペーくん

「現代に憲兵が甦った! 十四年式拳銃が火を吹き、必殺の軍刀が悪を斬る!!」というコピーのマンガ。 もう、絵が下手とか、ストーリーが支離滅裂だとか、そんなことを吹き飛ばす程の勢いが実に素晴らしい。馬鹿マンガが好きな人には絶対のおすすめ。
book

兵頭二十八, 別宮暖朗, 戦争の正しい始め方、終わり方 小さな戦争が大きな戦争を食い止める…

「戦争反対」が戦争を招くとして、欧州の戦史に沿った解説が行われているのは分かりやすい。 後半では北朝鮮の今後についても語られているが、現代軍事については他の論者の意見も合わせて読んだ方が良いかも。
book

古森義久, 井沢元彦, 稲垣武, 朝日新聞の大研究 国際報道から安全保障・歴史認識まで

朝日新聞の偏向ぶりについては、いろいろなところで取り上げられているのでご存じの方も多いかと思う。その具体例をまとめた本。 大研究というタイトルが付いているものの、過去の捏造や偏向報道のまとめが大半を占めており、もう少し研究の名に値する様な掘り下げが欲しいところ。読み物としては十分におもしろいのだけれど。
diary

自衛隊戦闘糧食I型

なぜか手元に自衛隊戦闘糧食I型が一山あるので試食してみた。 傑作と評判のたくあん漬の缶詰を試してみたが、確かにウマい。感動するほどではないが、日本人なら嫌いな人はいないであろう味。2cm程に分厚く切られているのもナイス。
movie

ヒトラー 最期の12日間

池袋シネマサンシャインでヒトラー 最期の12日間を鑑賞。朝一の回だったせいか、客の入りは3割程度。 映画は第二次世界大戦末期の1945年、ソ連軍によるベルリン包囲からドイツの無条件降伏までの12日間のみを描く。おそらく、ヒトラーとナチスがしてきたことには一切触れない点が、エルサレムポスト紙の「ドイツは虐殺の歴史を取り繕い美化している」というコメントにつながっている。しかし、自国の忘れたい歴史から目を背けずに注視する姿勢はもっと評価しても良いと思う。 ブルーノ・ガンツ演じるヒト...
book

クリス・ヘッジズ, 伏見威蕃(訳), 本当の戦争 すべての人が戦争について知っておくべき437の事柄

戦争についてのQ&Aが437個、淡々と続く。思想や政治的な話には全く触れず、あくまでも戦争についての客観的な事実だけが並べられる。 軍事について普段から積極的に情報を追っている人間には既知のことも多いと思われるが、そうでない人間が基本的な事実を押さえるにはお勧めの一冊。ただし、項目の多くは本書が出版された米国及び米軍に依存した内容であり、他国の状況とは異なっている可能性があることは十分に注意する必要がある。
book

デーヴ グロスマン(著), 安原 和見(訳), 戦争における「人殺し」の心理学

戦場において人間を殺すということはどういうことなのか、元米国陸軍中佐である筆者が実体験と膨大なインタビューを踏まえてまとめた本。圧倒的な本物の迫力がここにある。米国ウェスト・ポイント陸軍士官学校などでテキストとして使用されているというのも頷ける。 本来、人間は同類を殺すことに強烈な抵抗感がある第二次世界大戦では15?20%の兵士しか発砲していなかった。残りはただ発砲する振りををしていただけベトナム戦争では徹底的な脱感作と条件付けのプロセスにより、発砲率が90%以上に改善された...
book

大久保義信, ミリタリー・グルメ 戦闘糧食の三ツ星をさがせ!

世界22カ国のレーション (戦闘糧食) を実際に食してレポートした労作。兵士の食事というのは軍事の中で一番人間に近く現場の生活が見える部分で、実に興味深い。各軍ごとにお国柄が見えるのも良い。 残念なのが、紹介されているレーションの多くが一般人である読者には入手不能であること。米国のMREあたりはその手の専門店やインターネット通販で放出品を見かけるが、その他のレーションはまず普通には入手できない。中越地震以降、非常食として備蓄したいという需要もあると思うのだけど。なお、著者は軍...
movie

戦国自衛隊

なぜか戦国自衛隊のDVDを観ました。理由は聞かないでください。 子供の頃に地上波で放送していたのを観た記憶はあったのですが、今観てみるとだいぶ印象が違います。以下、ネタバレを含むメモです。 千葉真一御大が絶好調です三村一士と農家の娘が何の脈絡もなく恋に落ちる超脚本が素敵です25年前の作品ですが、映像は現在でも十分に楽しめるレベルです。生首以外はチョイ役で、結構いろいろな人が出てたりします。薬師丸ひろ子、かまやつひろし、錦野旦、真田広之、佐藤蛾次郎などなど音楽のセンスが、私の常...