ナシーム・ニコラス・タレブ(著), 望月衛(訳), ブラック・スワン 不確実性とリスクの本質 (上)(下)

決して読みやすい本ではないし、読んですぐに儲かるようになるわけでもないが、投資の本質というものを考える上で必ず読むべき本。

経済の事象の多くは正規分布のベルカーブに従うものではなくむしろ対数正規分布と捉えた方が実態に近いのだが、モデルの作りやすさや扱いやすさを重視して正規分布と仮定していることが多い。本書はそれぞれを月並みの国、果ての国とユーモアを持って名付け、その差異の解説に多くのページを割いている。

正規分布は外れ値である黒い白鳥 (ブラック・スワン) がいる世界を正しく予測できないが、不確実性を飼いならした気分にしてしまう。著者はこれを壮大な知的サギ (Great Intellectual Fraud) と容赦なく呼ぶ。著者がこうした不確実性について深く考え、リスクの本質に向き合わない学者やエコノミストに厳しい態度をとるようになったのは、レバノン内戦という “ブラック・スワン” を生き抜いた経歴が関係しているのだろう。

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