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ボード・シェーファー(著), 瀬野文教(訳), イヌが教えるお金持ちになるための知恵

お金との付き合い方の基本をサクセスストーリー仕立てで。やりたいことや欲しいものを明確にすること、他人が抱えている問題を解決することがビジネスになること、といったお金持ちになるための基本をわかりやすく伝えてくれる。後半の投資信託の話はやや楽観的すぎる (確実に平均12%の利回りが得られるかのように書かれている) ので注意。
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KAPPA, 超・株式投資

東大卒医師が教える科学的「株」投資術の続編。まずは長期投資でリスクが減るという説の検証。リスク (ボラティリティ) の絶対額は投資期間長期になればなるほど広がるという考えてみれば当たり前の話。 期待リターンが同じであっても 標準偏差が大きいほど損する投資家が増えることが示され、投資対象の標準偏差が非常に重要であることがよく分かる。やはり長期投資の優位性はリスク低減よりも売買コストの削減や課税繰延効果などにあると考えるべきだと思う。いくつかのアノマリーについても検証されており、...
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岩田昭男, キャッシュレスで得する! お金の新常識

キャッシュレス決済を活用してポイント還元などで得しようという情報本。Web上に散らばっている情報を追うのはなかなかしんどいので、一覧できるのはありがたい。ただしすぐに風化しそうな小ネタが中心なので、雑誌感覚でどうぞ。
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ルイズ・アームストロング(文), ビル・バッソ(絵), 佐和隆光(訳), 続・レモンをお金にかえる法

レモンをお金にかえる法の続編。前回の経営学から打って変わって経済学のお話。インフレと不況の発生メカニズムとその対処法が主題。ケインズ主義の立場からの対策のみだが、巻末の解説で訳者がその限界にきちんと触れているのは良心的。
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中川淳一郎, 節約する人に貧しい人はいない。

節約本のような表題だが、中身は自分語りが中心。著者が自身の価値観に正直に生きていることを主張したいのはわかるのだが、節約をテーマとして執筆するのならば、自身の好みを押し付けるだけではなくせめて節約と絡めて論じて欲しい。著者の周りの数人以外のエビデンスなしでの断定が多いことも気になる。また、自身の振込処理の遅延に苦情を言ってきた相手を "カネにうるさいヤツ" と呼んで仕事を回さなくした話を武勇伝として書く神経は私の理解を大きく超えている。
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竹内謙礼, 青木寿幸, 給料戦争

今回のテーマはサラリーマンの給料の決まる仕組み。従業員視点だけではなく、経営者視点での給料の決定方法ひいては人事評価基準も触れられており、双方の視点から給料を見つめ直すきっかけとなる。従業員と経営者の溝は絶対に埋まらないという事実はやはり重く、それを踏まえた上でキャリアプランを考える必要がある。
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石川貴康, いますぐプライベートカンパニーを作りなさい!

タイトルはプライベートカンパニーとなっているが、実質的には不動産投資本。あくまでも不動産投資 (もしくはその他の事業でも良いが、レバレッジをかけやすいことや経費化しやすいことを理由に不動産投資を勧めている) で利益を出していることを前提に、可処分所得を増やすためのテクニックが述べられている。著者はコンサルタント兼不動産投資家であり税の専門家ではないので、税務の部分はきちんと自分で裏を取る必要があるだろう。
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大宮知信, お父さん! これが定年後の落とし穴

自ら "警告の書" を名乗るだけあり、巷にある定年本を鵜呑みにした失敗例をこれでもかと並べる。ではどうすればよいのかという前向きの部分がやや弱いが、避けられる失敗を避けるためのべからず集としての価値はある。
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山崎元, 水瀬ケンイチ, 全面改訂 ほったらかし投資術

インデックス投資本の売れ筋。共著者の水瀬ケンイチは梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーのブログでも有名。オーソドックスなインデックス投資推奨であまり目新しさはないが、リスク資産を国内株50%・外国株50%に集中させ、先進国債券を見切っているのが特徴的。
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榎本まみ, 督促OL 奮闘日記 ちょっとためになるお金の話

修行日記の続編。お客様とのやりとり中心の前作に対し、今回は金融の仕組みも少し掘り下げているので、この世界の入門書としてもどうぞ。