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金田善裕, ネット副業の達人 20人の成功例から学ぶ確実に稼ぐコツ!

タイトル通り、ネットを利用した副業の成功例を集めたもの。失敗例はなし。20人のインタビューと成功体験をそのまま掲載しているだけで、共通項を見出そうといった試みなどは特にない。校正が甘く、誤字が目立つのがやや難。
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鈴木みそ, ナナのリテラシー (1)

リテラシーというよりはコンサルタント的なお話。おそらく、"銭" の後継作品という位置付け。1巻目のテーマは出版。構造的に衰退産業となっている出版業、特にマンガの世界のリアルなお金事情を描いてしまうあたりはさすが鈴木みそ。どこまでがノンフィクションでどこからがフィクションなのかを掴ませないところも見事。
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畸人研究学会, しみったれ家族 平成新貧乏の正体

"しみったれ家族" とは、いわゆるニュープアを拡張したような概念で、"所得に不相応な見栄を張る層" と "夜間に家族でディスカウントショップに来店する層" を合わせたもの。あまり学術的なフィールドワークをしているようには見えないので、あくまでも読み物としてどうぞ。
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こうざいきよ, 財布の中身 inside of your secret life

様々な人の財布の中身を見せてもらおうという企画本。見開きの写真に一言コメントが付くスタイル。作者の交友関係からか対象はかなり偏っており、若い学生が中心で年配の方は少なめ。この種の本は数十年後に資料価値が出てくる気がする。
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東海林智, 貧困の現場

貧困に陥っている人々を追いかけたドキュメンタリー。労働者側の視点に偏ってはいるものの、現場を知るための書籍としては優秀。
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有吉弘行, お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ50の法則

お金絡みの話を中心に、生き残るための知恵をまとめた本。芸能人本なので語られる貧乏生活などは色々と割り引いて読む必要があると思うが、その中で効率的に生き残るための冷めた考え方はなかなか興味深い。
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沖有人, マンションは10年で買い替えなさい 人口減少時代の新・住宅すごろく

はじめにに "(賃貸よりも) 持家のほうが圧倒的に有利である" と勇ましいことが書いてあるが、その根拠は心許ない。中盤に数ページ程度の大雑把な説明と詳細不明なグラフがあるのみで、そこから無理に読み取ると、賃貸の場合でも頭金を一切運用しない持家の場合はレバレッジをかけるキャッシュフローが悪化するリスクは考慮しない資産の流動性も考慮しない購入したマンションに大きなトラブルは起きない賃料が長期に渡って低下しない将来も住宅購入を優遇する税制が変化しないという前提で比較すれば退職する頃...
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高橋洋一, バランスシートで考えれば、世界のしくみが分かる

負債だけではなく資産の部分も併せて見ることで、日本政府や特殊法人の実態を精査しようという試み。"バランスシート" と書かれているものの、会計で言うところの正規のバランスシートを扱ったものではないので注意が必要。所々に入っている恨み節が気になるが、読み物としては及第点。最終章の国際政治の話題は本書のスコープから逸脱している様に感じる。
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中村淳彦, デフレ化するセックス

AV女優を始めとしたセックス産業のドキュメンタリー。従来の著作と異なるのは、デフレ下で貧困状態に陥っているケースが多い実態にフォーカスしていること。当事者へのインタビューを元に可処分所得などを推計していくスタイル。インタビューはあまり裏を取らずに発言をそのまま信用しているように見えるので話半分で。
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岩松正記, 個人事業、フリーランス、副業サラリーマンのための 「個人か? 会社か?」から申告・節税まで、「ソン・トク」の本音ぶっちゃけます。

個人事業主や法人成りを検討している人のための税入門書。著者は "ぶっちゃけ" を売りにしている様だが、それでもやはり工学系の人間から見るとグレーゾーンが広く感じるのは税法の仕方ないところか。