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東條さち子, 主婦でも大家さん 頭金100万円でアパートまるごと買う方法

自信のアパート投資をした経験をネタにしたエッセイコミック。リスク管理が甘いにも関わらず運良く成功した事例なので、不動産投資の参考になるかというと怪しい。しかし、曲がりなりにも成功と言って良い事例なので、マンガとして読む分には安心して楽しめる。
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山崎隆, 大震災改訂版 東京のどこに住むのが安心か

震災を機にを焼き直したもの。不動産の売り手側が言いにくいことをズバズバと指摘していくのは痛快。表題では "住む" となっているが、どちらかと言うと "買う" 場合を想定した議論が中心。利便性よりも資産価値の変動に重きをおいている。改訂のきっかけとなった震災については、東京周辺のみを扱っていることもあり、原発絡みではなく軟弱地盤や水害の問題が中心。
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岩谷誠治, 借金を返すと儲かるのか?

会計の入門書だが、非常に分かりやすく噛んで含めるように教えてくれる。類書に良くある "決算書だけ読めればいい" というスタンスではなく、一番の基礎となる簿記から逃げずに (しかも平易に) 解説している点は評価できる。
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神戸幸夫, 転落 ホームレス100人の証言

東京周辺でのホームレス100人へインタビューをまとめたもの。基本的に裏をとらずにインタビュー内容をそのまま信じている (と思われる) 内容なので、少し割り引いて読む必要があるかもしれない。それでも事例集として非常に興味深い。購入したのは初版だが、校正不足が目立つのが残念。
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石井光太, ニッポン異国紀行 在日外国人のカネ・性愛・死

在日外国人にスポットを当てたルポタージュ。著者が過去に海外の貧困をテーマに掲げたノンフィクションを書いていたのと関係するのかもしれないが、在日外国人一般ではなく貧困層を選択的に取材している様に感じる。それらを週刊誌的な記事と割りきって眺めるのには良い。
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森川弘子, 年収150万円一家 毎日のこんだて

節約レシピをテーマとしたコミックエッセイ。マンガとして面白いかというと疑問ではあるが、時間に余裕があり節約を楽しめる人のレシピ本としては良い。
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マックス・ギュンター(著), 林康史(監訳), 石川由美子(訳), マネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール

面倒な言葉遊びをせずに "投機" と言い切って推奨してしまうところが潔いマネー本。かなり精神論寄りではあるが、投機に最も必要な自己統制を学ぶには良い本。一見すると現代ポートフォリオ理論と真っ向から対立する様な記述も多いが、この著書の立ち位置からすると理論の及ばない範囲の事柄に対する心構えということになるだろう。
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橘玲, 日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル

橘玲の新刊。今作のテーマは、今後実施される大規模な金融緩和の結果がどちらに転んでも対応できる資産防衛法。この種の破綻本にありがちな「未来はこうなる (だからこれを買え) 」という断言はなく、様々なシナリオを想定した上で適切な金融商品を考えるスタイル。最も多くのページを割いている破綻シナリオの投資先には、国債ベアファンドや物価連動国債ファンドなど一般に余り馴染みのないものも含まれているが、理論的に考えると合理的な選択肢の一つとなる。
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金子哲雄, 「持たない」ビジネス 儲けのカラクリ

見た目も内容も薄めの、今時の新書本。半分程が持ち家と賃貸の比較、残り半分がビジネスの話題。持ち家と賃貸の比較は各所で行われていることもあり、あまり新味はない。後半のビジネスの話は小ネタの寄せ集め感はあるものの、読み物としては面白い。
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柳沢有紀夫(編), 値段から世界が見える! 日本よりこんなに安い国、高い国

海外書き人クラブのメンバーが各国の生活を値段の視点から綴ったもの。様々な国で実際に生活している日本人の実感溢れるレポートは読んでいるだけで楽しい。