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門倉貴史, ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る

ワーキングプア (働く貧困層) にスポットライトを当てた本。統計データもしっかりしているが、それ以上に生々しいインタビューが強烈な印象を残し、この問題が他人事ではないことを感じさせる。ワーキングプア問題を考える際にまず読むべき本。
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勝間和代, 決算書の暗号を解け! ダメ株を見破る投資のルール

恥ずかしながら、今まで株式投資をしていたものの、財務諸表の読み方が全くわからなかった。主にインデックスに投資していたため、あまり困ることはなかったのだが、さすがに少しは勉強しようと手に取った。本書は決算書、特に損益計算書が企業の都合で (合法的な範囲であっても) どれだけ操作可能かを見せつけてくれる。また、キャッシュフローを合わせて見ることで、その操作を見抜く方法も。この手の本にしてはかなりわかりやすく噛み砕いてある方だとは思うが、それでもやはり自分の様な素人には引っかかると...
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田中優, A SEED JAPANエコ貯金プロジェクト, おカネで世界を変える30の方法

A SEED JAPANのメンバーが社会的責任投資を紹介する本。彼らのようなNGO/NPOの考え方を知るためには良い本だと思う。しかしながら、本当に彼らの言う仕組みを実現した際にどれだけ負の効果が出てくるのかの踏み込みが浅く、良い面だけが取り上げられている様に見える。
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勝間和代, お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践

金融リテラシーの入門本としては比較的まともな内容。ただし、アクティブ型の投資信託を推奨しているような箇所はちょっと疑問ではある。最終章に、社会責任投資を持ってきたのは興味深いところ。むしろこのあたりを掘り下げた方が類書との差別化ができたのではないかと思える。
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山崎元, 新しい株式投資論 「合理的へそ曲がり」のすすめ

前半は「投資バカ」につける薬と重なる内容が多い。ある程度投資本を読んでいないと理解できないであろうところも一緒。後半の「ツールとしての投資理論の研究」が真打ち。最近の研究による効率的市場仮説の否定に始まり、近年ホットな研究分野である行動ファイナンスやニューロ・ファイナンスの流れまでが追える。また、投資のヒントとなりうるアノマリーの研究も興味深い。なお、初版は何カ所か誤植があるので著者のブログも併せて参照のこと。
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スタジオダンク, 野球でメシが食えるか? 野球のお仕事大紹介

サッカーでメシが食えるか?の野球版。プロ選手やマスコミ関係者の待遇はサッカーよりも恵まれているのは確か。しかしながら、その他の職種は野球でもサッカーでもあまり差がない様に感じる (サッカー版に比べて年収非公開の職業が多いので単純な比較はしにくいが) 。全体として広い職種に取材しているように見えるが、プロ野球関係の取材が特定の球団 (マリーンズとホークス) に偏っているのが少し残念。
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安間伸, ホントは教えたくない資産運用のカラクリ3 「錬金術入門」篇

シリーズ3作目。今回のテーマは裁定取引 (アービトラージ) 。前作よりさらにメタな内容で、もはや資産運用というよりも世の中の仕組みを学ぶための本となっており、具体的なテクニックが学べるものではない。資産運用本ではなく経済の本質を学ぶための本としては良質な方だと思う。
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安間伸, ホントは教えたくない資産運用のカラクリ2 タブーとリスク篇

今回のテーマは投資に関するリスク。前作よりはややメタな内容。すでにまともなマネー本をある程度読んでいる人には既知のことも多いと思うが、よくまとっているので頭の整理や知識の抜けのチェックとして読むのには良いと思う。私の場合はミスマッチリスクについての理解がクリアになったことが大きな収穫。
diary

ソニー銀行についてのメモ

2006年12月頃から、セブン銀行のATMが使えるようになっていた。24時間手数料無料なのがうれしい。新生銀行とのコンボにも便利優遇税制の廃止にともない投資信託類の整理をしようとしているが、約款をよく読むと実は投資信託の買取の扱いがなく、解約しかできない orz
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安間伸, ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金篇

マネー本の中でも特に税に重きを置いた本。税引き後リターンを最大化するための考え方がよくわかる。いわゆる新証券税制の施行前の本なので、その部分はフォローする必要があるが、本質的なところは今も (おそらく今後も) 変わらない。いかに損益通算を効率的に行うかが肝。投資をする人には間違いなくお勧めできる一冊。