book ジョン・ペリー(著), 花塚恵(訳), スタンフォード教授の心が軽くなる先延ばし思考 誰にでもある先延ばししたくなる気持ちをユーモアたっぷりに論じたエッセイ。あくまでも先延ばしを正当化する言い訳に過ぎないので真に受けるのは危険だが、読み物としては上々。 2014-05-07 book
book Don Ladigin(著), Mike Clelland(イラスト), Lighten Up!: A Complete Handbook For Light And Ultralight Backpacking Ultralight Backpackingの入門書。ウルトラライトハイキングの種本の一つ。Ultralightを目指す人ならば一度は読むべき本。思想から具体的なノウハウまで過不足なくよくまとまっている。一部に北米の環境を前提にした記述が見られるものの、根底にある思想は世界共通のものであり、日本でも活用できそうなノウハウも多い。 2014-04-13 book
book 西原理恵子, 生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント 西原先生の人生相談。いつも通りのぶっちゃけた内容。役に立つかはよく分からないが、エッセイとしては間違いなく面白い。 2014-04-07 book
book 梅棹忠夫, 文明の生態史観 いまや古典とも言えるヨーロッパからアジアにかけての文明に関する論考。西洋と東洋という従来の分類に代わる、第一地域と第二地域という新たな枠組みは今読んでも新鮮。特に、日本がならった古代帝国の中華との関係と西ヨーロッパ諸国とローマ帝国との関係の類似性の指摘は唸らされる。本書で示されているのはあくまでも大きな骨格のみであり、これだけで世界全てをつかめる様なものでもない。例えば、アメリカ大陸やアフリカ大陸については触れられておらず、これらは他の論者の文献で補う必要があるだろう。 2014-03-21 book
book 土屋智哉, ウルトラライトハイキング 10ポンド (約4.5kg) 以下の荷物を目安としたウルトラライトハイキングのすすめ。単に軽くすること自体が目的ではなく、自然との距離を縮めるという思想は好ましい。具体的な技術としてみると、比較的基礎的な内容が多い様に感じる。山経験が豊富な人が得られるものは少ないかもしれない。また、海外の文献を参照したと思しき内容が多く、どこまで日本の山に適した内容かは疑問が残る。 2014-03-18 book
book ピエール・バイヤール(著), 大浦康介(訳), 読んでいない本について堂々と語る方法 本来は読んでいなければならないはずの本を読んでいないということを半ば自虐的ながらも肯定的に捉え、その上でその本について語るにはどうするべきかということを論じた本。そもそもある本を読んだとはどういうことなのかという根源的な問題まで改めて考えさせられる良書。おすすめ。 2014-03-02 book
book ジュリアン・バジーニ(著), 向井和美(訳), 100の思考実験 あなたはどこまで考えられるか 哲学の議論で用いられているものを中心に、思考実験を集めた本。帯には "これは「読む」本ではありません。「考える」本です。" とあるが、本数が多いのと各項の解説が淡白なため、やや読み飛ばし気味になってしまう。読み物としてみれば十分に面白い。 2013-05-16 book
book ナシーム・ニコラス・タレブ(著), 望月衛(訳), ブラック・スワンの箴言 やで名を上げたナシーム・ニコラス・タレブによる格言をまとめたもの。どことなく英国風な皮肉に満ちた物言いが心地よい。 2013-05-12 book
book マックス・ギュンター(著), 林康史(監訳), 石川由美子(訳), マネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール 面倒な言葉遊びをせずに "投機" と言い切って推奨してしまうところが潔いマネー本。かなり精神論寄りではあるが、投機に最も必要な自己統制を学ぶには良い本。一見すると現代ポートフォリオ理論と真っ向から対立する様な記述も多いが、この著書の立ち位置からすると理論の及ばない範囲の事柄に対する心構えということになるだろう。 2013-03-29 book