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郷田マモラ, モリのアサガオ 番外編

モリのアサガオの続編。本編と同様、法学よりも感情論に偏りがちではあるが、死刑反対派の素直な感情はこのあたりかもしれないと思う。
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pha, ニートの歩き方 お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

ここまで行動力がある人物がニートを自称するのは少々マーケテイングが行き過ぎている様に思う。ニートというよりは高等遊民といったところか。読み物としては抜群に面白い。思想面と実用面の両方が充実しており、こんな生き方も良いかと思わせてくれる。もちろん、著者並の異常な行動力が必要なのだけれど。
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大山倍達, 強くなれ! わが肉体改造論

あのマス大山が語る身体鍛錬法。食に関する話題が占める割合が大きいが、素朴な自然食信仰であり、あまり科学的な裏付けはない。単純な事実誤認 (カール・ルイスがロサンゼルス・オリンピックの三段跳びで優勝した、など) も見られるので、編集にもう少し仕事をして欲しかったと思う。精神論的な部分には共感できる部分もあるので、そちらを中心に楽しむのが良いかもしれない。
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ジョン・ペリー(著), 花塚恵(訳), スタンフォード教授の心が軽くなる先延ばし思考

誰にでもある先延ばししたくなる気持ちをユーモアたっぷりに論じたエッセイ。あくまでも先延ばしを正当化する言い訳に過ぎないので真に受けるのは危険だが、読み物としては上々。
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Don Ladigin(著), Mike Clelland(イラスト), Lighten Up!: A Complete Handbook For Light And Ultralight Backpacking

Ultralight Backpackingの入門書。ウルトラライトハイキングの種本の一つ。Ultralightを目指す人ならば一度は読むべき本。思想から具体的なノウハウまで過不足なくよくまとまっている。一部に北米の環境を前提にした記述が見られるものの、根底にある思想は世界共通のものであり、日本でも活用できそうなノウハウも多い。
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西原理恵子, 生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント

西原先生の人生相談。いつも通りのぶっちゃけた内容。役に立つかはよく分からないが、エッセイとしては間違いなく面白い。
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梅棹忠夫, 文明の生態史観

いまや古典とも言えるヨーロッパからアジアにかけての文明に関する論考。西洋と東洋という従来の分類に代わる、第一地域と第二地域という新たな枠組みは今読んでも新鮮。特に、日本がならった古代帝国の中華との関係と西ヨーロッパ諸国とローマ帝国との関係の類似性の指摘は唸らされる。本書で示されているのはあくまでも大きな骨格のみであり、これだけで世界全てをつかめる様なものでもない。例えば、アメリカ大陸やアフリカ大陸については触れられておらず、これらは他の論者の文献で補う必要があるだろう。
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土屋智哉, ウルトラライトハイキング

10ポンド (約4.5kg) 以下の荷物を目安としたウルトラライトハイキングのすすめ。単に軽くすること自体が目的ではなく、自然との距離を縮めるという思想は好ましい。具体的な技術としてみると、比較的基礎的な内容が多い様に感じる。山経験が豊富な人が得られるものは少ないかもしれない。また、海外の文献を参照したと思しき内容が多く、どこまで日本の山に適した内容かは疑問が残る。
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ピエール・バイヤール(著), 大浦康介(訳), 読んでいない本について堂々と語る方法

本来は読んでいなければならないはずの本を読んでいないということを半ば自虐的ながらも肯定的に捉え、その上でその本について語るにはどうするべきかということを論じた本。そもそもある本を読んだとはどういうことなのかという根源的な問題まで改めて考えさせられる良書。おすすめ。
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みうらじゅん, さよなら私

みうらじゅんらしいユルい人生論。共感できる部分が多く憧れもするが、おそらく自分はここまで達観できないだろうとも思う。