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マーサ・スタウト(著), 木村博江(訳), 良心をもたない人たち 25人に1人という恐怖

米国では人口の4%を占める (アジアではこれよりもだいぶ少ない) と言われるSociopath/Psychopathの実態。心理セラピストとしての経験から得られた実際のエピソードを基にしており、Sociopath/Psychopathの行動原理が非常によく分かる。また、彼ら/彼女らに振り回されないための13のルールも実に興味深い。
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川島博之, 電力危機をあおってはいけない

いわゆる脱原発論だが、自然エネルギー派ではなく、人口減により必要な電力が減っていくので石炭・石油・天然ガスで十分にまかなえるとの論。データも出自がしっかりしているものが多く、理論的なギャップも少ない。ただし、本書の対象はあくまでも電力であり、エネルギー全般を論じているわけではない点には注意が必要。数字や計算式が多い本にも関わらず縦組みになっている点だけが残念。
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リチャード・ワイズマン(著), 木村博江(訳), その科学が成功を決める

最新の心理学研究の成果を用いて、自己啓発本でよく語られる言説を検証している。文献調査もきちんとしており、主観的な記述ばかりの自己啓発本よりははるかに納得感がある。おすすめ。
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京都純典(企画・監修), プロ野球本当の実力がわかる本 2013-2014

2009年度版以来の復活。相変わらずセイバーメトリクスの主要な指標を並べた表が掲げられているだけで工夫はない。野手の指標はOPS, SecA, TA, BB/K, PA/BB, IsoD, ISO, wOBA, wRAA, wRC, BABIP, RCAA, RC, RC27と、公式戦成績から算出できるもののみ。守備に関する指標は一切なし。投手の指標はQS%, FIP, WHIP, NP/IP< K/9, BB/9, K/BB, BABIP, RSAA, ゴロ率, フライ率,...
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あさりよしとお, 宇宙へ行きたくて液体燃料ロケットをDIYしてみた 実録なつのロケット団

なつのロケット団が液体燃料ロケットを飛ばすまでの軌跡を綴ったもの。なつのロケット団は一介の民間人が何もないところからロケットを作って宇宙に行こうというある意味無茶なプロジェクトなのだが、本書を読めばその本気が伝わってくる。メンバーは少数のエンジニアを除くと素人ばかり。本書の著者のあさりよしとおは漫画家であるし、他にも作家やイラストレーターなど、宇宙への想いはあれど技術者ではない者が大半。メンバーには堀江貴文も名を連ねており、大きな役割を占めている。今までの宇宙に関する発言が思...
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佐藤勝彦, 眠れなくなる宇宙のはなし

宇宙に関する研究の歴史をまとめた啓蒙書。サイモン・シンの著作よりも易しめで、一冊目に読むにはおすすめできる。
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岩田健太郎, 予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える

予防接種が効くか否かよりも、ワクチンをどう運用していくかという運用制度が話題の中心。実際に予防接種が効くのかはさらりと流される。内容は悪くないが、文章にかなりクセがあり所々攻撃的なので、耐性のない方は注意。
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あさりよしとお, まんがサイエンス 14

巻末広告を見ると、なんと連載26年。思えば遠くへ来たもんだ。今回は、学研の科学の未収録分に加え、大人の科学マガジンからの収録も多い。そのせいか原子ネタなどはやや難易度が高めで、読み応え十分。
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あさりよしとお, 小惑星に挑む

探査機はやぶさを取り上げたマンガだが、視点をたまたまはやぶさとミネルバを見つけた宇宙人側に持ってきたところがミソ。長年の科学マンガの取材を通じて宇宙ヲタクとなっているあさりよしとおの趣味が遺憾なく発揮されており、宇宙ファンでなくともその心意気にうたれるものがある。
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Bill Karwin(著), 和田卓人(監訳), 和田省二(監訳), 児島修(訳), SQLアンチパターン

SQLで陥りがちな間違いを集めたアンチパターン集。どれも見覚えのあるものばかりで身につまされる。解説も非常に的確で、対処法はもちろんのこと、あえてアンチパターンを使うべき場面まできちんと論じられているのが良い。翻訳の質も良く、SQLに関わる仕事をしている向きには間違いなくおすすめできる。