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荒俣宏, 想像力の地球旅行 荒俣宏の博物学入門

主に近代の博物学がどのように発展してきたかを大きな流れで掴める。まだまだ未知の世界があった頃の世界探検の興奮が伝わってくる良書。さすが荒俣先生というべき蔵書の数々から採られた図版も眺めているだけで楽しい。
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ASIOS, 謎解き 超常現象 II

謎解き 超常現象の続編。前作とほとんど同じスタイルを踏襲している。新ネタも多く、また他の本からの引き写しではない独自調査が多いのも嬉しいところ。
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橘玲, 亜玖夢博士のマインドサイエンス入門

経済学の次はなんと脳科学。そうきたか。言ってしまえばSFに入る様な内容で、出てくるネタはそれなりに実現可能性があるものが中心。経済学のときと同様に各技術の本質をよく掴んでいると思うが、少々詰め込み過ぎな感はある。
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と学会, トンデモ本の世界Q

さすがにややマンネリ気味ではあるが、それでも読んでみればそれなりに楽しめるのは大したもの。
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川崎悟司, 絶滅した奇妙な動物

過去に栄えた奇妙な動物を眺めて楽しむための生物ミーハー本。生物の専門家ではない一般の人が「すげぇ!」と思えるかどうかを基準で選んでいる (様に見える) ので、眺めていて飽きることがない。
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川口友万, 大人の怪しい実験室 都市伝説の検証

デイリーポータルZのアングラ版の様な本。生理的な気持ち悪さだけではなく、倫理的な後味の悪さのある話 (具体的には "ネズミ算式にネズミを飼ったら……" というネタ) も含まれているので、そのあたりが気になる人は避けた方が良いだろう。それを除けば概ね気持ちいいバカ (褒め言葉) で悪くない。
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松尾貴史(著), しりあがり寿(画), なぜ宇宙人は地球に来ない?

懐疑派の著者が、メジャーどころの超常現象にツッコミを入れていく。あまり厳密な反証を試みているわけではなく、広く浅くの内容で気軽に読める。ところどころ、著者の過去のビリーバー時代に触れられるのが微笑ましい。
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花里孝幸, 自然はそんなにヤワじゃない 誤解だらけの生態系

本職の生物学者が書いた環境本。そこらの環境保護団体が自分の好む一部の生物だけを保護せよと叫ぶのとは一線を画し、より大きな視点からの生態系観を与えてくれる。そもそも理想的な自然環境とは何なのか、生物多様性を高めるということはどういうことなのか、生態系は誰のためにあるのかなど、今まで何となく刷り込まれてきた自然への見方が大きく揺さぶられるテーマが盛りだくさん。おすすめ。
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非日常研究会, 地球滅亡後の生き残り方

いざ地球滅亡というときの生き残り方を、滅亡の原因別にまとめてある。この手の本は隅々まで本気で追い込んでこそ面白いものだと思うが、所々に著者が正気に返ってしまっているところが見えると興が醒める。最後まできちんと騙して欲しかった。
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あさりよしとお, アステロイド・マイナーズ (1)

あさりよしとおの宇宙マンガ。まんがサイエンスで貯め込んだ知識をここぞとばかりに大放出。連作形式だが、どれも当たりばかり。宇宙開発にかかる膨大なコストという裏テーマが感じられ、単に荒唐無稽なSFに終わっていないあたりがさすが。おすすめ。