book 唐木英明, 久米均, 寺田雅昭, 小沢理恵子, 村上紀子, 小林宏行 , 石川廣, 小澤義博, 浜川清, 星元紀, 安部明廣, 安本教傅, 田中平三, 黒川清, 食の安全と安心を守る 食品に関する有識者からの寄書をまとめた本。極めて真っ当な内容ながら、一人あたりのページ数が非常に限られている上に重複した内容が多く、読み物としては今ひとつ。 2014-02-14 book
book 福田秀夫, 農薬に対する誤解と偏見 農林省で農薬の研究に従事していた著者による農薬論。化学工業日報社の "今月の農業" の連載に加筆修正したもの。表題からも分かる通り、農薬反対派への恨み節の部分が多い。そこまで感情的にならずに科学的な事実のみをきちんと書く形でもよかったのではないかと思う。 2014-02-13 book
book 中川基, ニセモノ食品の正体 インジェクションビーフや代用魚など、偽装食品とまでは言わないまでもホンモノとは言い難い様な食品を集めたカタログ本。解説は中立的で、この種の本にありがちな "添加物=悪" といった短絡的な思考や無意味な自然信仰などはほとんど見られない。ニセモノ食品の長所である破棄の削減やコスト低減と短所である栄養バランス等の問題の双方がきちんと押さえられており、好感が持てる。 2014-02-06 book
book グレッグ・クライツァー(著), 竹迫仁子(訳), デブの帝国 いかにしてアメリカは肥満大国となったのか 装丁は軽めだが内容は硬派。米国が肥満社会となるまでの過程を、農業行政、ファストフード業界、食品業界、教育界と多くの視点から丹念に追いかけていく。現状に至った要因は単一のものではなく、様々な原因が絡まり合っていることがよく分かる。肥満のリスクに関する記述も十分。 2014-02-05 book
book 中村敏雄, 日本的スポーツ環境批判 本作の主題はスポーツ環境。中でも日本の部活環境の論考に多くのページを割いている。日本人の多くが当然と感じている部活によるスポーツ活動を客観的に見直すという視点は新鮮。部活の存在理由や公的役割が曖昧なまま、もぐらたたき的な対策だけを繰り返している現状への批判は実に的確。おすすめ。 2014-02-03 book
book 畸人研究学会, しみったれ家族 平成新貧乏の正体 "しみったれ家族" とは、いわゆるニュープアを拡張したような概念で、"所得に不相応な見栄を張る層" と "夜間に家族でディスカウントショップに来店する層" を合わせたもの。あまり学術的なフィールドワークをしているようには見えないので、あくまでも読み物としてどうぞ。 2014-02-02 book
book マーサ・スタウト(著), 木村博江(訳), 良心をもたない人たち 25人に1人という恐怖 米国では人口の4%を占める (アジアではこれよりもだいぶ少ない) と言われるSociopath/Psychopathの実態。心理セラピストとしての経験から得られた実際のエピソードを基にしており、Sociopath/Psychopathの行動原理が非常によく分かる。また、彼ら/彼女らに振り回されないための13のルールも実に興味深い。 2014-01-28 book
book 山本佳世子, 研究費が増やせるメディア活用術 表題はやや誇大広告気味で、直接的に研究費の獲得に繋がる話題はほとんどなし。大半を占めるのは研究者とマスコミの付き合い方の話題。著者は日刊工業新聞に務める傍ら大学の非常勤講師も務めているが、立ち位置は完全にマスコミ寄りで、マスコミの論理を正当化するための記述が目立つ。 2014-01-23 book
book 川島博之, 電力危機をあおってはいけない いわゆる脱原発論だが、自然エネルギー派ではなく、人口減により必要な電力が減っていくので石炭・石油・天然ガスで十分にまかなえるとの論。データも出自がしっかりしているものが多く、理論的なギャップも少ない。ただし、本書の対象はあくまでも電力であり、エネルギー全般を論じているわけではない点には注意が必要。数字や計算式が多い本にも関わらず縦組みになっている点だけが残念。 2014-01-22 book
movie オフサイド・ガールズ 女性のサッカー観戦が禁止されているイランで、それでも試合をひと目見ようとスタジアムに潜り込む女性たち。日本人の感覚では想像しにくい窮屈な世界ながらも、決して暗くなり過ぎずに女性の逞しさを前面に押し出しているので余韻は悪くない。 2014-01-21 movie