禁断の世界 (麻雀古書の世界)

麻雀競技解説, 東明天, 松雲堂

ついに禁断の世界へ足を踏み入れてしまいました。古書です。

一度ハマると抜け出せなくなるおそれがあるのであえて避けていたのですが、うっかり購入してしまいました。このまま浅見先生の様に突っ走ってしまったらどうしよう……。

買ってしまったものは仕方がないのでレビューです。今回購入したのは松雲堂出版の麻雀競技解説という本。著者は東明天 。この本は昭和5年9月5日発行の、いわゆる戦前本です。奥付をみるとまだ著者検印があったり、旧仮名遣いだったりと、時代を感じさせてくれます。内容はルールと、基本的な定石の解説です。

ルール部分はいわゆる清麻雀ベースのものです。ただし、立直、三色同順といった現在の主力ともいえる手役はまだ存在しません (ダブル立直はありますが) 。一気通貫、断幺ですら “現今使用して居るところは殆どありません” といった時代です。

定石部分をみると、この時代に既に現在の基本的な理論が紹介されていることに驚かされます。いわゆるスジ理論、生牌の絞り、ソバ聴理論、裏スジ理論、理牌の注意、槓の注意 (槓ドラなどないにもかかわらず、です) など、現在でも変わらぬ基礎理論はこの時代に既に完成されていたのです。逆に言うと、この時代から現在まで戦術に大きな進歩がないという事実が見えてきて、少し悲しさを覚えます。

しかし、この本を読んでると、戦中・戦後を通じての変遷が知りたくなってきます。集めるか……?

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