我々は普段から職場やサークルなどで、無意識に他の人とキャラがかぶらない様に行動しているわけだが、それを理論立てしたものがポジショニングマップ。
ただし、例題として用いられているのが、七人の侍、プロ野球、サッカー、ショムニ、太陽に吼えろ、と、ちょっと偏っているのはいかがなものかと。これらの知識がない人へのフォローは一切ないので、そういった人々には例題がまったく理解できないのでは。私はスポーツ関係は非常によく理解できたが、テレビドラマ関係はまったく理解できず読み飛ばすしかなかった。読者全員が知っている例題を探すのは難しいとは思うが、もう一工夫欲しいところ。
また、実際にポジショニングマップを作成するにはコレスポンデンス分析などの手法を用いる必要があるが、それらの説明はほとんどない。関連ツールへの言及もあまりない。
ところで、この本を読んでいて見直したくなって七人の侍のDVDを購入しようとしたが、エラく高い。最近のハリウッド映画を中心としたDVD値下げの流れに逆行している。確かに名作だというのはわかるが、もう十分に元は取ったはずなのだから、そろそろ多くの人に観てもらえる価格で出しても良いと思う。
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