2007-08

book

福岡伸一, 生物と無生物のあいだ

生命を定義する動的平衡がメインテーマなのだが、その他にもロックフェラー大学での野口英世の業績へのエピソード、エイブリーによるDNAの発見、ワトソンとクリックによるDNAの二重らせん構造の発見など盛りだくさんな内容。科学本にしては少々文芸的な、かといって科学的な内容を端折らない構成にも引き込まれる。また、研究者の生活を感じさせるエピソードも多く挿入されており、最先端の分野を非常に身近に感じさせる。
book

安間伸, ホントは教えたくない資産運用のカラクリ3 「錬金術入門」篇

シリーズ3作目。今回のテーマは裁定取引 (アービトラージ) 。前作よりさらにメタな内容で、もはや資産運用というよりも世の中の仕組みを学ぶための本となっており、具体的なテクニックが学べるものではない。資産運用本ではなく経済の本質を学ぶための本としては良質な方だと思う。
book

サイモン・シン, 青木薫(訳), ビッグバン宇宙論 (上, 下)

フェルマーの最終定理、暗号解読に続く、サイモン・シンの最新作。相変わらず見事な構成力と筆力で、2冊組のボリュームが全く苦にならない。単に最先端の理論を説明するのみにとどまらず、古代ギリシャから現代までの天文学の流れを追わせることで、各時代の人々の宇宙の捉え方の変遷がよくわかる。お勧め。