加藤英明, 山崎尚志, 野球人の錯覚

野球統計本。データスタジアムのデータを元に、いわゆる「流れ」論の検証を中心に行っている。

  • リンゼイのモデルは既に盗塁やバントを行ったケースを含んでいるのでそのまま使えない、という指摘は面白い
  • エラーや併殺が流れを変える (次回以降の得失点確率や平均得失点に影響を与える) ということが述べられているが、エラーがあるチームは元々守備が良くない傾向があり、併殺があるチームはたまたま守備が良かったり良い投手が投げている傾向があるというだけの様に思える。そのあたりをコントロールしたデータが見たい
  • 4番打者が打点を挙げた次の回の攻撃では (4番打者以外が打点を挙げた次の回の攻撃以上に) 得点確率や平均得点が増加するということを根拠に、4番打者が打つと流れが良くなるということが述べられている。しかしながら、4番打者とそれ以外の打者の双方が打点を挙げたイニングは4番打者の打点側に分類しているため、いわゆるビッグイニングが発生するほど相手投手の出来が悪いケースが数値を押し上げているおそれがある。

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