谷口正次, メタル・ウォーズ 中国が世界の鉱物資源を支配する

ベースメタル、レアメタル、レアアースといった鉱物資源の世界規模での奪い合いを描いた作品。著者は小野田セメント出身で世界各地での鉱山開発の経験を通じて資源戦争 (メタル・ウォーズ) の現状を熟知しているため、日本の資源戦略のお粗末さに対する怒りが強く感じられる。

マクロで見た統計的な情報と、自身の経験や現地取材によるミクロな情報の両方がきちんと押さえられており、資源戦争の現状を把握するには最良の一冊。

反面、読み物として見ると少々厳しい。前半半分程度を中国の資源囲い込みの実例が占めているのだが、様々な資源、様々な国で同じようなことを繰り返しているのを一つ一つ拾っていくので、少々うんざりしてくる。

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