ジョン・ブレンカス(著), 矢羽野薫(訳), 世界記録はどこまで伸びるのか

スポーツファンならば誰でも気になる世界記録の上限 (perfection point) を探る試み。

対象となる種目は、帯にもなっている100メートル競走やマラソンから水泳、空中静止時間、ホームランの最長飛距離まで多岐にわたる。この視野の広さは、著者のESPNのエグゼクティブプロデューサーとしての経験からか。

予測方法は種目ごとに様々だが、世界記録の変遷に外挿して漸近線を求めるようなよくあるアプローチではなく、ボトムアップで積み上げていく思考が中心。例えば100メートル競走を例に取ると、スタートの合図への反応時間、加速能力、最高速度を維持する能力、標高や追い風などの環境要因それぞれの最適解を積み重ねていくといった具合。

取り上げられている競技に興味のある向きにはもちろんのこと、科学的な観点から興味のある方にもお勧めできる。

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