分子古生物学者による啓蒙書。生物学者には常識なのかもしれないが、門外漢にはなるほどと思わせる小ネタが多数。
- あまり動かない生物は円形に近かったり左右非対称だったりするが、活発に動き回る動物はたいてい左右対称の “左右相称動物”。ただし動くときに関係ない体内はあまり左右対称になっていない
- 生殖年齢を過ぎてもう子供を作らない個体に何が起きようが、自然淘汰は一切関知しない
- 脳が大きい生物は空腹に弱い。ヒトの脳は体重の2%しかないが、エネルギーの20-25%も使う
- 長い動物の歴史の中で、飛翔は昆虫、翼竜、鳥、コウモリの4回しか進化していない
- 長距離走ならヒトはウマに勝つこともある
- 霊長類の中でヒトだけは閉経しても長く生きるが、これはヒトが共同で子育てしてきたために進化した形質であるとする “おばあさん仮説” がある。祖母が母親だけでは不可能な子育てを手伝うことにより、子供の生存率が高くなった
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