里崎智也, 捕手異論 一流と二流をわける、プロの野球『眼』
エッセイ風の軽い小ネタが9回×表裏の18本。いずれもボリュームは軽めで数字的な裏付けもほぼないが、視点は面白い。
フィリップ・ヒューストン(著), マイケル・フロイド(著), スーザン・カルニセロ(著), ドン・テナント(著), 中里京子(訳), 交渉に使えるCIA流 嘘を見抜くテクニック
刺激 (潜在的な嘘つき行為を引き出す質問) が与えられてから5秒以内の欺瞞行動を観察することで嘘が見抜けるという主張。こう言うのは簡単だが、実践するには的確な質問を投げかけた上で視覚情報と聴覚情報を同時に処理する (本書ではLookとListenを同時に行うこの行動をLの二乗モードと呼んでいる) 必要があり、訓練なしにできるものではない。
仕草で嘘が見抜けるという巷でよく言われる噂は幻想であり、嘘をついていることを表す微表情なども存在しないと断言するのが小気味良い。
今尾恵介, 番地の謎
日本の住所の雑学本。
日本の住所は番地と住居表示の二重構造になっているが、そのうち番地の方はとにかくわかりにくく、目的地を探す助けにならない。このわかりにくさは地番の成り立ちに起因している。そもそも地番は明治の地租改正の際に課税や不動産登記のために振られた符号であり、地図上で整然としていることを身上としている。これを住所を表すために流用したのだから、道を歩いて移動する人間を想定しておらず、わかりにくくなるのも無理のないことである。
本書はこうした番地の成り立ちや、それにより生じた奇妙な地名を丁寧に追いかけており、日本各地にこんな番地があったのかと感心させられる。
三菱電機 冷蔵庫 MR-WZ55K
転居に伴い、14年物の冷蔵庫を更新することにした。そろそろパッキンが劣化していることに加え、設置場所の都合により現在使用している幅700が入らないため。
幅650で550リットルクラスの売れ筋をと選ぶと三菱電機となる。すでに市場には後継のMR-WZ55Mが出回っているが、価格で型落ちのMR-WZ55Kを選択。主要機能には差がない。
実際に使った印象は、基本機能がしっかりした質実剛健な冷蔵庫。ただし、インタフェースはもう少し改良の余地があるように感じる。
- 騒音はほぼなく快適。冷却性能も十分
- 奥行があるタイプで、奥の方に詰め込んだものが迷子になりやすい
- これは設置場所の都合で幅650のモデルを選んだのでやむを得ない。幅がないのに容量が欲しいとなると、奥行きを増やすしかない
- なんと、ドアに磁石がつかない。とはいえ、これはこの機種に限った話ではなく、最近のガラスドアでは一般的な仕様らしい
- 製氷用の水タンクの形状が微妙。注ぎ口付近にくぼみがあり、少しでもこぼすとそこに水が溜まってしまう
- 卵ポケットはやや取り出しにくい。時間がかかる卵の補充は冷蔵庫を閉じて外でやりたい
- 観音開きだが、フレッシュゾーンは両方を開かないと中身の出し入れができない