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歌野晶午, ROMMY 越境者の夢 新装版

ROMMYという人物を徹底的に作り込んだ構成がお見事。時折挿入される写真やスケッチもROMMYの存在感を支えている。

すべてをわかったうえで読み直すと登場人物の不可解な行動がすべて合理的なものだったとわかる仕掛けも緻密に組み立てられている。

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茂里憲之, カードゲームで本当に強くなる考え方

カードゲームという表題だが、ほぼトレーディングカードゲームが対象。中でもMagic: The Gatheringに寄せている。

確率論に加えて認知科学をどうカードゲームに橋渡しするかという視点は新鮮。有名な法則をあれこれ持ってきてこじつけているような節も見られるが、いままでカードゲームと結びつけられていなかった概念を持ち込んだのは価値がある。トレーディングカードゲーム用語が脚注もなしにでてくるので、ある程度それらに馴染んでいるが感覚のみでプレイしており伸び悩んでいる人向けか。

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中村敏雄(著), 吉田文久(編), 中村敏雄著作集 (8) フットボールの文化論

オフサイドはなぜ反則かを中心に、中村敏雄のフットボール (サッカー、ラグビーなど) に関する著作を編集したもの。単行本未収録の論考も多いのが嬉しい。巻末にはスポーツイベントやスポーツメディアに関する評論も収録。

当たり前とされているフットボールのルールを疑い、その歴史と文化を掘り下げていく姿勢はまさに中村敏雄の真骨頂といえる。オフサイド以外にも、ラインの引き方、アウト・オブ・バウンズとスローイン、メンバーチェンジなど、よくよく考えると不思議なルールは枚挙にいとまがない。それらの歴史をひとつひとつ丁寧に解きほぐしていくことが、フットボールという文化を深く知ることに直接つながっている。

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草森紳一, 随筆 本が崩れる

膨大な蔵書にまつわるエッセイ集。野球や旅に大きく寄り道もするが、主役はあくまでも蔵書。蔵書の山の崩壊により浴室に閉じ込められたのにも懲りずに、本の山をいかに堅牢に積むかという技術論を延々と展開するのにはもはや狂気じみたものを感じる。

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