book

櫻井武, 食欲の科学

ブルーバックスらしい硬派な "食欲" の解説本。脳生理学の歴史の中でどのような実験を通じてレプチンや各種の神経ペプチドの発見に至ったかがストーリー仕立てになっており、実にわかりやすい。なお、本書はあくまでも科学本なので、直接ダイエットの役に立つような知識はほとんどない。
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三品和広, どうする? 日本企業

日本企業の衰退の原因を6つの視点から探る。売上高の成長を追い求めたために生じた利益率の低下、コンフォーマンス・クオリティを追い求めたために生じたパフォーマンス・クオリティの低下など、ある面での成功が他の成功を奪ってしまう事例は実に刺激的。
comic

ヤマザキマリ, イタリア家族 風林火山

モーレツ! イタリア家族の続編。連載が進むに連れて本音がこぼれるような場面が増えてきた。ストレスの捌け口を覗いているようで、これはこれで面白い。
comic

ヤマザキマリ, モーレツ! イタリア家族

テルマエ・ロマエで一山当てたヤマザキマリの初期作品。タイトルからはイタリア文化ネタを期待してしまうが、イタリアというよりは身内ネタが多い。ところどころに面白いネタはあるのだが、マンガとしてこなれていない印象。
book

成毛眞, 面白い本

特に脈絡なく集められた各ジャンルの100冊の書評集だが、"面白い" という点だけは首尾一貫している。著者が読書を道楽と定義している点が素晴らしい。何かの役に立つような読書ではなく、純粋に読書それ自身を楽しもうという姿勢には共感できる。肝心の書評も、自分が面白いと思うものだけを取り上げていることもあり、熱が感じられる。ジャンルがノンフィクションとサイエンスにやや偏っているのはご愛嬌か。
diary

韓国大田再訪

前回から実に5年ぶりの韓国大田訪問。今回も羽田から金浦へ。やはり成田へ行かなくて済むのはありがたい金浦からソウルへのアクセスはKORAIL空港鉄道が便利前回利用した地下鉄よりも近くなり、20分ほど韓国の鉄道の利用にはT-Moneyが便利駅の切符売り場ではなく、駅内のキオスクで売っている最初にカードを入手するときはデポジットとして3,000ウォンが必要チャージもキオスクで現金を渡してお願いする地下鉄は現金よりもT-Moneyの方がわずかに安いソウルから大田への移動はKTX現在は...
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南直人, ヨーロッパの舌はどう変わったか 十九世紀食卓革命

19世紀に起きた社会構造の変化がヨーロッパの食生活に与えた影響を解説する。新世界から得られた新たな食材 (ジャガイモ、トウモロコシ、コーヒー、紅茶) や新たな食品加工方法の発明 (缶詰やマーガリン) はもちろんのこと、都市化に伴う人口変動や流通の発達、テーブルマナーの洗練といった社会的な要因がヨーロッパの食生活に様々な影響を与えてきたことがよく分かる。
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岡崎武志, 蔵書の苦しみ

タイトル通りの、蔵書をテーマにしたエッセイ集。著者自身の体験を中心に、知人や過去の文豪達の蔵書に関するエピソードなども。本好きの人間には共感できる内容も多い。後半ではこの蔵書の苦しみの救世主となる可能性を秘めている電子書籍についても少しだけ触れているが、ITには疎いらしくやや上滑りしている様に感じる。
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大橋悦夫, 佐々木正悟, スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術

自己啓発本とライフハックを合わせたようなスタイル。小ネタを詰め込んだ構成で読みやすい。GTD (Getting Things Done) の影響を受けていることもあり、親和性も高め。GTDを導入している人が補完的に読むのも良いかもしれない。IT系の小ネタには数合わせ的なものも見られるのがやや残念。
book

芝崎みゆき, 古代エジプトうんちく図鑑

古代マヤ・アステカ不可思議大全の前作にあたる本。相変わらず尋常ではない書き込みで、読み応えは十分。古代エジプトの歴史はもちろん、エジプト旅行記が良い味を出している。