book

朝日新聞取材班, 負動産時代 マイナス価格となる家と土地

人口減少・高齢化の中で必然的に発生する家余りにスポットを当てたドキュメンタリ。負動産に関する諸問題がコンパクトに詰め込まれた良書。 登記制度の問題から相続人が増え続けて身動きが取れなくなった不動産の実例を皮切りに、バブル期に乱造されたリゾートマンション、需要を大きく超えた建築ラッシュを生んだサブリースアパートなど、様々な不動産問題を扱う。それを面白おかしく取り上げるだけではなく、登記制度、不正確な公図、対策特別措置の限界など、それらの問題を生み出す構図にも踏み込んでいる。さら...
game

Mini Metro

シンプルなパズルゲーム、Mini Metro。様々なプラットフォームに配信されているが、iOS版でプレイ。 非常にミニマルなデザインが特徴的。1プレイも短めで、息抜きにプレイするのに丁度良い。ややランダム要素が強めだが、それがまた再プレイ意欲を掻き立てる。様々な賞を受賞しているのも頷ける。
book

猫組長, 西原理恵子, 猫組長と西原理恵子のネコノミクス宣言

元経済ヤクザによる経済コラム。西原理恵子のマンガは巻頭のみ。 すぐに活用できるようなネタは多くないが、読み物や話のネタとしては満点。その中で、HSBC等の海外口座開設の審査の通し方は数少ない実用的な内容。
book

お股ニキ(@omatacom), セイバーメトリクスの落とし穴

タイトルからはセイバーメトリクスの問題点を取り上げているかと思えたが、そのような部分はほんの4ページほど。それも、セイバーメトリシャンがデータだけを絶対視しており解釈や切り口を軽視しているという先入観に基づく批判であり、さすがに言いがかりだろう。 本書の大半を占める野球エッセイはほぼエビデンスがなく、ところどころ示される数値も他の研究の借用。そのエビデンスがない点は他の方からも指摘を受けているらしいが、 こうした話をすると「エビデンスはあるのか」「無意味な練習はない」とよく言...
book

阿部珠理, メイキング・オブ・アメリカ 格差社会アメリカの成り立ち

アメリカ先住民の研究者が描く、アメリカの不平等社会の成り立ち。 白人とインディアン、ピューリタンと非ピューリタン、南部貴族と黒人奴隷、ワスプとマイノリティ、資本家と労働者など、アメリカの歴史が格差の歴史そのものであることがよく分かる。それでも救いがあるのが、持たざるものにも社会上昇の機会があること。例えば、新たにやってきた移民労働者は労働者ピラミッドの最下層を形成し、それまでの移民労働者はピラミッドを一段上昇するという社会構造が挙げられる。
product

Apple iPhone XS 256GB SIMフリー

iPhone 6s Plusの限界 4年半ほど使ったiPhone 6s Plusの限界が近づいてきたので買い替え。スペック上はあまり困ることはないが、物理的にガタが来た。画面は擦り傷が目立つし、Lightningコネクタはバカになっていて時々充電に失敗している。一度交換しているバッテリーも再度心もとなくなっている。 iPhone XSの値下げ そんな折に、iPhone XS SIMフリー版が家電量販店で大幅に値下げされたので、これ幸いと乗り換えることにした。先日まで120,0...
hack

WindowsでHappy Hacking Keyboard Liteを使ってIMEのon/offを快適に切り替える

IMEのon/offの切り替え WindowsのIMEのon/offの切り替えにはいくつかの流儀がある。標準的な方法を挙げると、 マウスでタスクトレイのIME部分をクリックする 日本語キーボードの キーを押す 英語キーボードの キーを押しながら、 キーを押す あたりだろうか。いちいちキーボードから手を離さなければいけないマウス操作は論外として、他の方法も問題がある。ASCII配列 (いわゆるタイプライタペアリング) のHappy Hacking Keyboard Liteには...
comic

辣椒, マンガで読む嘘つき中国共産党

亡命中国人による共産党風刺マンガ。マンガ単体としての面白さはさておき、国内安全保衛に拘束された強烈な体験談など、中国共産党の実態を知るために有益な情報が多数。
comic

久松ゆのみ, ピコッとハニエル (1)

久松ゆのみがゆのみみっくす以外にも単行本を出しているのを知ったので今更ながら読む。1巻と書いてあるが、もちろん2巻は出ていない。 いわゆる居候モノだが、居候先が一般人ではなくコアゲーマーなのがポイント。マニアックな小ネタが楽しい。
book

青木雄二, ゼニの幸福論

マルクス主義者の著者らしく、マルクスの "働くものは儲けず、儲けるものは働かない" という言葉を引き合いに出し、 人間、遊んで暮らすのが最高の幸福である。 という実感を語る。この自然な感情は否定できない。とはいえ、労働の尊さが否定されるものではなく、"人に請われて仕事をすること" もまた幸福を感じるものだ。 現在の生活が幸福かを判定する方法として、エンゲル係数を改良した青木係数を提案している。これは食費と住宅費が消費支出に占める割合を算出したもので、五割を超えているようであれ...