book 田口理穂, 中島さおり, 靴家さちこ, 伊藤雅雄, 伊万里穂子, 内田泉, 有馬めぐむ, 「お手本の国」のウソ 日本でよくお手本として語られる国々の実態を語る企画本。「フィンランドは世界一の教育大国」、「フランスは少子化問題を乗り越えた」など、全7ヶ国。いずれの国もデータによる裏付けは添え物程度で、中心になるのは当該国在住の著者による生の声。あくまでもその国に住む外国人の視点とはいえ、肌感覚が感じられるのは興味深い。 2013-11-27 book
book Bill Karwin(著), 和田卓人(監訳), 和田省二(監訳), 児島修(訳), SQLアンチパターン SQLで陥りがちな間違いを集めたアンチパターン集。どれも見覚えのあるものばかりで身につまされる。解説も非常に的確で、対処法はもちろんのこと、あえてアンチパターンを使うべき場面まできちんと論じられているのが良い。翻訳の質も良く、SQLに関わる仕事をしている向きには間違いなくおすすめできる。 2013-11-26 book
comic 水木しげる, コミック昭和史 (第2巻) 満州事変~日中全面戦争 コミック昭和史の続編。少しづつきな臭くなってくる日本全体と、成長してきたしげる少年の呑気さとの対比が実に印象的。一般の市民の雰囲気は実際にこんなものだったのだろう。 2013-11-25 comic
book 青木昌彦(編著), 安藤晴彦(編著), モジュール化 新しい産業アーキテクチャの本質 "モジュール化" という単語は聞いたことがあるというレベルで読み始め、その理解の浅さに気付かされた。モジュール化とは、字面から想像される単に機能ブロックごとに切り分けるだけのものではなく、摺り合わせのコストを下げるとともに競争圧力を高めるものであることがよく分かる。机上の論理だけではなく、自動車産業や半導体露光装置産業、ゲーム産業など様々な産業の実例も豊富に含まれており、この一冊だけでモジュール化の分野を概観できる。おすすめ。 2013-11-24 book
book 山科勇樹, 食の冒険家 アジアの缶詰を食べ歩く 普通の大学生がアジアの缶詰を買ってきて食べるだけのエッセイ。日本でも比較的入手が容易なものが多く、珍奇さという意味では今ひとつ。ボリュームも文体も軽めなので、ちょっとした箸休めに。 2013-11-23 book
book 河口俊彦, 大山康晴の晩節 大山康晴を扱った本は数あれど、その晩年の粘りや執念を主題に持ってきたところがこの本の持ち味。その時代を将棋界の中から見つめていた著者ならではの作品。大山の生き方を語る上ではやはり棋譜が外せない。文中にも棋譜が多く挿入されており、その一手一手がまさにその時々の大山の内面を反映していることがよく分かる。棋譜を飛ばしながらでも筋が追えるように工夫されているが、やはりここは頑張って棋譜を追ってみたい。 2013-11-22 book
book 松永暢史, この国をダメにした「学校教育」 政治家・官僚・企業トップ……ウソつきばかりを生んだ教育 第1章は現在の日本の教育ができるまでの歴史。著者のGHQ嫌いと文科省嫌いと日教組嫌いが前に出過ぎているために客観性が感じられず、読むに耐えない。さすがに教育産業に携わっているだけあり、第2章の学校教育の現状は興味深い記述がいくつかある。ただし、あくまでも主観的な記述であり、客観的な裏付けがない点は注意が必要。 2013-11-21 book
comic 水木しげる, コミック昭和史 (第1巻) 関東大震災~満州事変 日本史と水木しげるの自分史とがいい塩梅。当時の市民の目から見た日本の動きがリアルに伝わってくる。のんのんばあやねずみ男と言ったおなじみのキャラクターもいい味を出している。 2013-11-20 comic
book 関根大介, 子供を東大に入れる法 タイトルは釣りで、教育論の本ではない。著者の個人的な体験しか書かれていないため、提唱する方法や考え方の効果は不明。自己啓発本の一つとして、栄養ドリンク代わりに読む本か。 2013-11-19 book
book 浅田次郎(著), 久保吉輝(写真), カッシーノ2! カッシーノ! の続編。今度の舞台はアフリカとラスベガス。ラスベガスはともかくとして、なかなか日本人には馴染みのないアフリカのカジノ事情は実に興味深い。所々、スノッブなところが気になるが、それもこの著者の味だろう。ギャンブル指南書としてはあまり役に立たないので、あくまでもエッセイとして。 2013-11-18 book