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マイクル・コーニイ(著), 山岸真(訳), ハローサマー、グッドバイ

久しぶりにSFでも。序盤は少年と少女の出会いという何でもないお話。所々に舞台となる惑星の様子が語られ、確かに良い雰囲気……と油断していたら終盤に来て怒濤の超展開。ネタバレになるので書けないが、ラストのどんでん返しもお見事。
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斎藤純, 銀輪の覇者 (上, 下)

太平洋戦争を目前に控えた昭和9年、下関から三厩までを実用自転車で走り抜ける大日本サイクルレースを舞台に繰り広げられる自転車冒険小説。もうこの設定だけでたまらない。しかも出場するのは紙芝居屋、薬売り、左官屋、失業者、財閥の令息・令嬢などなど、普通の自転車ロードレース小説とは一線を画す面々。この奇抜な設定を生かした見事な展開、そしてレースの背後で絡み合う様々な思惑と、読者を全く飽きさせない。上下2巻のボリュームもあっという間だった。自転車好きにはもちろん、そうでない方にも間違いな...
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コリン・ジョイス(著), 谷岡健彦(訳), 「ニッポン社会」入門 英国人記者の抱腹レポート

日本在住の英紙記者による日本案内。目新しい企画ではないが、やはり安定して面白いネタ。概ね日本に好意的な内容なので、気軽に読むのには良い。
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日本一美味しいカレーを探せ! 首都圏版 YAHOO!JAPAN×ぴあpresents (ぴあMOOK)

いただきもの。お店の情報よりも、レシピやスパイス図鑑などの小ネタが嬉しい。
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橘玲+海外投資を楽しむ会, 黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 至高の銀行・証券会社編

究極の資産運用編に続き、至高の銀行・証券会社編。こちらは海外投資を行うための銀行・証券会社の情報をまとめたもの。会社の選択方法にはじまり、口座開設の具体的な手順まで手取り足取り教えてくれる。ただしこちらも究極の資産運用編と同様に、賞味期限が短そうな内容が多い。
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橘玲+海外投資を楽しむ会, 黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編

橘玲氏の新刊。今回は具体的なETF、REIT、債権、デリバティブの銘柄などが中心で、いつもの橘節は少し抑えめ。しかしながら、主要な銘柄から具体的な手順まで、必要な情報をきちんとまとめているのはさすが。全体的に生もののような情報が多いので、寿命はせいぜい1~2年程度か。継続的にアップデート版を出してくれることを望む。
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吉田寿夫, 本当にわかりやすいすごく大切なことが書いてあるごく初歩の統計の本

統計処理をまじめにやらなければいけない機会がまた増えてきたので、勉強しなおしのために読んでみた。一通り統計をかじったことのある人が、思い出すために読むには適当な本。厳密な証明を省略している部分も多いが、統計を道具として使うだけならば必要十分な内容だろう。
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橋爪紳也, あったかもしれない日本 幻の都市建築史

日本の都市計画のうち、実現に至らなかった計画や思想が取り上げられている。建築の小難しい話は専門外なのでよくわからないが、時折みられるロマン溢れる巨大プロジェクト、たとえば琵琶湖と日本海を連絡する大運河、大師河原のベースボールパークなどには素直にわくわくさせられる。
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スタジオダンク (編・著), 職業、サッカー選手 サッカーでメシが食えるか? 特別編 現実を知り夢を叶えよう

S原氏に借りて読んでみた。サッカーでメシが食えるか?の様々な職種のうち、サッカー選手のみをもう少し深掘りした本。サッカーとの出会いに始まり、プロになるための道、入団後の生活、そして現役引退後のキャリアパスまで、Jリーガーを中心としたプロサッカー選手の現実がよく見える。また、前園、岩本、中村(憲) 、川島、浮氣らの有名Jリーガーのインタビューも多く、彼らの実例も参考になる。
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松永和紀, メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学

特に食に関する話題を中心としたメディアリテラシー本で、食卓の安全学の続編的な内容。類書に比べてあまり目新しい視点はないが、毒性学の基本 (用量依存性) 、添加物の安全性、オーガニック食品のリスク (天然農薬) 、伝統食の過剰な美化など、マスメディアの報道で誤解されがちな内容がよくまとまっている。また、本書中で紹介されている食品安全情報blogも必読。