book

book

ケン・セント・アンドレ, 安田均(訳), 柘植めぐみ(訳), グループSNE(訳), トンネルズ&トロールズ 第7版

から実に20年ぶりの改訂版。第5版が手元にないので (実家を漁れば出てくるとは思う) 詳細な比較はできないが、とりあえずの印象だけ。献辞に "熊の" ピーターズやマイケル・A・スタックポールらの懐かしい名前を見つけてうれしくなるHTTの影響はほとんど感じられず、別系統に進化したもの (当たり前といえば当たり前だが)横組みになっただけで、一気に今風に感じるアーキタイプやタレントのルールが整理されたことで、いわゆる普通のゲームに近づいてしまった様に感じるMRに関するルールが改善さ...
book

福岡伸一, 生物と無生物のあいだ

生命を定義する動的平衡がメインテーマなのだが、その他にもロックフェラー大学での野口英世の業績へのエピソード、エイブリーによるDNAの発見、ワトソンとクリックによるDNAの二重らせん構造の発見など盛りだくさんな内容。科学本にしては少々文芸的な、かといって科学的な内容を端折らない構成にも引き込まれる。また、研究者の生活を感じさせるエピソードも多く挿入されており、最先端の分野を非常に身近に感じさせる。
book

安間伸, ホントは教えたくない資産運用のカラクリ3 「錬金術入門」篇

シリーズ3作目。今回のテーマは裁定取引 (アービトラージ) 。前作よりさらにメタな内容で、もはや資産運用というよりも世の中の仕組みを学ぶための本となっており、具体的なテクニックが学べるものではない。資産運用本ではなく経済の本質を学ぶための本としては良質な方だと思う。
book

サイモン・シン, 青木薫(訳), ビッグバン宇宙論 (上, 下)

フェルマーの最終定理、暗号解読に続く、サイモン・シンの最新作。相変わらず見事な構成力と筆力で、2冊組のボリュームが全く苦にならない。単に最先端の理論を説明するのみにとどまらず、古代ギリシャから現代までの天文学の流れを追わせることで、各時代の人々の宇宙の捉え方の変遷がよくわかる。お勧め。
book

田口元, 安藤幸央, 平林純, 角征典, 和田卓人, 金子順, 角谷信太郎, Life Hacks PRESS デジタル世代の「カイゼン」術

流行しているLife Hacksを集めたムック。柱となっているのはGTD (Getting Things Done) の特集。とりあえず初めてみるまでに必要そうな情報はそろっている。平林氏の "仕事で、生活で、発表の場でプレゼンが簡単にうまくなる" は、理系のためのプレゼンのアイディアの種となったと思われるものなので、そちらを読んでいる人は特に読む必要はない。
book

安間伸, ホントは教えたくない資産運用のカラクリ2 タブーとリスク篇

今回のテーマは投資に関するリスク。前作よりはややメタな内容。すでにまともなマネー本をある程度読んでいる人には既知のことも多いと思うが、よくまとっているので頭の整理や知識の抜けのチェックとして読むのには良いと思う。私の場合はミスマッチリスクについての理解がクリアになったことが大きな収穫。
book

水上勉, 土を喰う日々 わが精進十二ヵ月

美味しんぼで有名なアレ。くわいの丸焼きやら、実山椒の辛煮やら、日本人にはたまらない料理にそそられる。それとともに、都会育ちの自分にはこういった生活はできないだろうと思うと少々寂しくなる。
book

橋本和明, 違法コピー職人たち 誰も語れなかったパソコンの黒歴史

マイコン時代に始まりWinnyに至るまでの違法コピーの歴史をまとめた本。なかなか活字としてまとめられる機会の少ない種類の情報なのでありがたい。さらに通り一遍の平坦な記述ではなく、その時代の空気を多分に含んだ内容となっているのも嬉しい。そのせいか、ところどころ日本語がアレだったりするのはご愛敬。
book

鶴田知佳子, 河原清志, ここまで使える超基本単語50 同時通訳の最前線から学ぶ

毎晩寝る前に少しづつ読んでいたのがようやく終わった。誰でも知っている50個の基本単語 (たとえばgoodやらnewやらtakeやら) を使った意外な表現をまとめた本。読んで楽しい本かというとアレだが、1単語あたり数ページなのでがんばれる。
book

西村博之, 2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?

ジャケ買い、というか帯買い。表題の2ちゃんねるが潰れない理由は少し弱いかも。面白いのはむしろ2ちゃんねるとは関係ない脇道や対談のほう。