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カメントツ, カメントツの漫画ならず道 (1)

昨日に続き、カメントツのマンガをもう一冊。今回はレジェンド級のマンガ家に噛み付くスタイル。ズケズケと踏み込みながらも、根底に先輩マンガ家へのリスペクトが感じられるのには好感が持てる。
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カメントツ, カメントツのルポ漫画地獄

いわゆる企画型の体験ルポマンガ。少々好みが分かれそうな絵柄ではあるが、一昔前のアングラ系雑誌の雰囲気が出ており嫌いではない。著者の黒さがところどころに顔を出すのも良い。
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喜多村拓, 古本迷宮

著者の本業である古本屋を舞台にした連作短編集。フィクションとノンフィクションの狭間をさまよう少し不思議な作品ばかりで、読後感が非常に良い。
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加納朋子, コッペリア

純粋なミステリとしてみると仕掛けの面白さは今ひとつだが、人形をテーマに据えた少し不思議な小説としてみると完成度が高い。
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九井諒子, ダンジョン飯 (5)

やはりファリン救出後もまだまだ続きそうな雰囲気。他のパーティも深掘りが始まり、物語に深みが増してきた。肝心の飯要素が控え目になってきているのだけが残念。
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大西康之, ロケット・ササキ ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正

あまりに小説的過ぎるセリフの数々など、さすがに脚色が過ぎるのではないかと思わせるところが多いため、史料として用いる場合は他の文献も併せて確認する必要がありそう。そういった細かいところを気にせずに、ビジネスマンがテンションを上げるための自己啓発本として読むのならば文句なし。
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桝田省治(著), 帝国少年(イラスト), ゲームデザイン脳 桝田省治の発想とワザ

俺の屍を越えてゆけで有名な桝田省治によるゲーム論。著者の過去の仕事を振り返るスタイルのため、あまり体系だった理論が構築されているわけではないが、その断片的なメッセージにハッとさせられる部分が多い。
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坂口安吾, 不連続殺人事件

実はまだ読んでいなかった名作を読んでみるシリーズ。もちろんさすがの筆力なのだが、本作のようなパズラー寄りのミステリ向きかと問われると疑問が残る。序盤から大量の人物が一気に登場してくる構成もツラい。とはいえ、それらを脇において純粋な論理パズルとしてみると、緻密に構成された良作であることは間違いない。
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「会社やめたいダンナ」の妻の会(著), ichida(漫画), ダンナが会社をやめたいと言いだしまして

表題通りの内容で、9例分をコミックエッセイ形式で。それなりに成功している事例しかないのが残念。また、その成功例も脱サラ後の期間がまだ短い例ばかり。さすがに失敗例は取材しにくいのだろうけれど。
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村上たかし(著), 鶴橋康夫(原作), 黒川博行(脚本), 後妻業の女

原作や映画はみていないが、マンガ単独で見ても村上テイストが十分に出た非凡な作品。小夜子というパワフルな主人公を中心に、悪人ながらどこか人間味のある面々揃い。関西弁による掛け合いの面白さも素晴らしい。