book 齋藤孝, 上機嫌の作法 私には、不機嫌さは「なんらかの能力が欠如しているのを覆い隠すため」だとしか考えられません。という冒頭の考察は実に至言。また、世に蔓延る上機嫌はバカで不機嫌は知的という思い込みも何の根拠もないもので、知性のある上機嫌を目指そうという本書のメッセージには共感できる。肝心の上機嫌になる方法は散発的なtipsがずらずらと続くだけであまり体系立てられたものではないが、とりあえず思いつくものから試してみるくらいでまずは良いのではないかと思う。 2022-10-21 book
book ビル・パーキンス(著), 児島修(訳), DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール 今までのマネー本はいかに資産を増やすかばかりで、その使い方についてはファイナンシャルプランナーに相談して必要な金額を見積りましょうとアドバイスするのがせいぜいだった。一方で本書はいかに資産を有効に活用して豊かな人生を送るかを述べている。そのメッセージは明快で、経験に投資をしろというもの。この方針はモノよりも経験に投資することが幸福度を高めてくれるという近年の幸福度の研究とも整合している。経験は記憶として残り、常に思い出を通して人生の出来事を再体験できる。自身の体験以外に家族の... 2022-10-02 book
comic 服部昇大, 邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん (8) 前巻の池ちゃんのビッグウェーブが去り、今巻は平常運転。巻末には時事ネタのインボイス制度解説ギャグ漫画も収録。 2022-09-28 comic
comic 早池峰キゼン, テンバイヤー金木くん (1) (2) (3) COMIC MeDuの連載を単行本化したもの。転売という賛否両論のテーマながら、金木くん、大友くんをはじめとする主要キャラクタがどれも憎めない仕上がり。 2022-09-17 comic
book 坂井豊貴, 多数決を疑う 社会的選択理論とは何か 誰もが疑いなく使っている多数決だが、よくよく検討してみると存外に性質の良くない集約ルールだと分かる。棄権防止性、中立性は備えるものの、ペア敗者基準、ペア勝者 (弱) 基準といった基本的な性質を満たさないという致命的な問題がある。この問題を解決もしくは緩和する集約ルールとしてボルダルールやコンドルセ・ヤングの最尤法などがあるが、直感的な理解のしやすさなどを考えるとボルダルールが現実解だろうか。これだけ問題のある多数決が広く採用されているのは、もちろんそのわかりやすさに依るところ... 2022-08-20 book
book 宮竹 貴久, 「先送り」は生物学的に正しい 究極の生き残る技術 生物学の雑学本としてみれば著者の広い知見を楽しめる良書だが、それだけに無理にビジネスの話にこじつける必要はなかったように思う。出版社からの要請だろうか。 2022-07-23 book
book 前田亜紀, カレーライスを一から作る 関野吉晴ゼミ 表題通り、カレーライスを自分たちの手で一から作ろうという試み。武蔵野美術大学の関野吉晴ゼミでの1年間の取り組みをまとめたもの。企画としては単純に面白いのだが、大学で実施する目的もルール設定の意図も最後まではっきりしない。一応のルール設定として、1年間の学期の範囲内で、自然の中から採取するか一から育てるかして、カレーライスの材料をすべて揃える、という方針が示され、このあたりまではまだ納得感がある。しかしながら、育てる場合はなるべく "自然" に近い形で化学肥料や農薬は使わないと... 2022-07-02 book
book スミス・マガジン(編), 越前敏弥(訳), Six-Words たった6語の物語 Six-Word Memoirsをまとめた本の和訳。Webサイト以外にTwitterのアカウントも運用中 (日本語版もある)。帯には "英語版Haiku" とのキャッチコピーが踊るが、これはなかなか言い得て妙。フィクションだけというわけではなく、短詩のような作品も多数含まれている。 2022-06-18 book
book 溝手康史, 登山者ための法律入門 山の法的トラブルを回避する 加害者・被害者にならないために そもそもの大原則として、日本中の山には必ず土地所有者がおり、登山の際には他人の土地を登ることが避けられない。そのため建前としては登山には土地の所有者の同意が必要となるが、現実にはほとんどの登山者が土地所有者の了解を得ることはなく、登山を黙認しているものとみなされてきた。土地所有者が積極的に許可を出していない以上、登山道の管理者もあいまいなところが多く、それが事故が起きた場合などの混乱を招いていた。本書はそんな登山の世界の法律の現状に踏み込んでいく。もちろん判例や文献が非常に少... 2022-06-03 book
book 橘玲, 裏道を行け ディストピア世界をHACKする 常識やルールの裏をかくことで普通の人々の上を行くHACKがテーマ。HACKする対象は、恋愛、金融、脳、自己啓発と多岐にわたる。いずれの項目も過去の著作の焼き直しの部分が多いが、現況に合わせてアップデートはされている。 2022-05-23 book