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須賀原洋行, 実在ゲキウマ地酒日記 (1)

地酒バカによるエッセイ漫画。ただ地酒とつまみを紹介するだけの作品なのだけれど、異常なまでの地酒愛が感じられて読んでいる方も嬉しくなる。
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山本譲司, 累犯障害者

知的障害者やろうあ者など、その環境故に累犯者となっている事例を追ったルポタージュ作品。おそらく一部の関係者以外は存在も知らなかった問題をえぐり出した点は見事。
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佐藤秀峰, 漫画貧乏

著者が漫画 on Webを立ち上げるまでの過程を綴ったもの。冒頭には一時期話題になった著者の自己紹介漫画も収録。ここまで喧嘩腰になる必要があるかはわからないが、リアルなお金の話は面白い。権利関係の考えなどは漫画家側の視点に偏りすぎてはいるが一理はある。
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つげ義春, 新版 つげ義春とぼく

落穂ひろいの様なエッセイ集。旅日記、夢日記、回想記、旅の絵本と脈絡がない。それでもつげ義春の味は存分に堪能できる。読み逃しているものがある方はぜひ。
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中川淳一郎, 凡人のための仕事プレイ事始め

少しユルめの仕事の仕組み本。よくある自己啓発書のような無駄な前向きさがなく、身も蓋もないところが良い。著者の出身である広告やライター業界のネタが多いが、他の業界から見ても頷ける内容が多い。
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大山倍達, 強くなれ! わが肉体改造論

あのマス大山が語る身体鍛錬法。食に関する話題が占める割合が大きいが、素朴な自然食信仰であり、あまり科学的な裏付けはない。単純な事実誤認 (カール・ルイスがロサンゼルス・オリンピックの三段跳びで優勝した、など) も見られるので、編集にもう少し仕事をして欲しかったと思う。精神論的な部分には共感できる部分もあるので、そちらを中心に楽しむのが良いかもしれない。
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小林弘人, 新世紀メディア論 新聞・雑誌が死ぬ前に

出版の未来を語った本。従来の新聞や雑誌に携わる人々を想定読者に置いているように見える。大筋は納得できるが、他の書籍や記事でも語られているような内容が多く、驚きは少ない。カタカナ語が非常に多いのでルー語を読んでいる気分になるのがやや難。
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蒔野靖弘, 蒔野靖弘の世界のてきとー料理ショー

COMICリュウの連載に加筆してまとめたもの。地方に居ながら世界の料理を作るという企画は悪くないのだが、あまりにも低予算過ぎて活かしきれていない感がある。レシピ自体は実用的で悪くない。
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芝崎みゆき, マヤ・アステカ遺跡へっぴり紀行 メキシコ・グアテマラ・ホンジュラス・ベリーズの旅

いつもの古代文明解説とは異なり、旅行記に重点を置いた一冊。もちろん遺跡の解説もあるのだが、それ以上に旅のエピソードが楽しい。
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武元康明, ヘッドハンターはあなたのどこを見ているのか

サーチファーム・ジャパンの代表によるヘッドハンターの紹介本。いわゆる登録型ではなくサーチ・スカウト型の方。ところどころポジショントーク的なところや広告臭さがあるが、それを差し引いても自分の仕事を見直すきっかけとなる良書。各種のエピソードも、読み物として面白い。