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西口敦, 普通のダンナがなぜ見つからない?

著者はコンサル出身で、現在はオーネットのマーケティング部長を務めている方。女性対象の本だが、男性が読んでも面白い。数値やデータはどこからか拾い集めたものが中心で見たことがあるものも多いが、全体的に読み物としては悪くない。
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アーロンチェアとゴムキャスター

8年半ほど前に購入してからずっと愛用してきたアーロンチェアを父親にとられた (もう少し正確に書くと、しばらく海外に行っている間に実家に預けていたらものすごく気に入られていたので献上した) ので、新調することにした。この8年半の間にランバーサポートがポスチャーフィットに変わったが、その他の大きな変更はなし。アームの高さ調節がダイヤル式からレバー式に変更されたりといったマイナーな改善はあるが、大きく手を入れるところがないのは、その完成度の高さ故か。しかしながら、日本のフローリング...
comic

鬼頭莫宏, のりりん (1)

自転車布教マンガ。感情移入できないタイプの主人公なのがやや難だが、自転車視点と自動車視点の双方を取り込んでいるのは面白い。
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ASIOS, 奥菜秀次, 水野俊平, 検証 陰謀論はどこまで真実か パーセントで判定

前作までの超常現象から少し切り口を変えて陰謀論という目の付け所は良いのだが、取り上げられているネタが否定しやすそうなものだけに偏っているのが残念。信憑性をパーセントで示すというせっかく試みも、信憑性が低すぎるネタばかり選んでいるせいで全く機能していない。
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谷口ジロー, ふらり。

伊能忠敬 (と思しき人物) を主役に据えた作品。帯を見て、散歩ものの舞台を置き換えただけかと思いきや、これがなかなか。江戸の風俗をさりげなく取り入れているのに加え、人間以外の視点を持ち込むなど実験的な要素も面白い。
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遠藤秀紀, ニワトリ 愛を独り占めにした鳥

ニワトリの産業的な位置付けを枕に、セキショクヤケイに始まるそのルーツを追う。雑学的な意味で面白いのが、意外と知られていない現代のニワトリの産業的価値。経済的な競争力を得られる様に改良され尽くした採卵鶏は生後160日後から年間300個のペースで産卵し、肉用鶏に至っては生後わずか50日で3kg台半ばに達する。しかしながら、そのニワトリの原種のセキショクヤケイの性質は到底家禽に適したものではなく、どの様な動機で家禽化が進められたかが本書の興味となる。その推論過程は知的好奇心をそそる...
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あさりよしとお, まんがサイエンス 13

2000年代中盤以降の比較的最近の作品が中心。Xバンドレーザーによるゲリラ豪雨の観測、鳥インフルエンザなど、タイムリーな話題も豊富。学研の科学が休刊してしまったが、この連載はりすうかに引き継がれているので、そちらからの収録もあり。
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中村計, 甲子園が割れた日 松井秀喜5連続敬遠の真実

松井秀喜の5打席連続敬遠を扱ったドキュメンタリー。松井本人を含む多くの関係者へのインタビューを敢行した労作。あまり白黒を付けようというものではなく、インタビューが中心。当事者だけではなく、もう一歩進んで高野連あたりまで踏み込んで欲しかった。
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新開省二, 50歳を過ぎたら「粗食」はやめなさい! 「低栄養」が老化を早める

著者は疫学の専門家。その観点からは、粗食中心の高齢者よりも栄養十分な食事を取り活動的な生活をしている高齢者の方がむしろ健康長寿を保っている。この結論は当たり前と言えば当たり前なのだが、粗食の健康イメージを刷り込まれているとその当たり前を見失いがち。
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宮永國子, とつぜん会社が英語になったら… 「まっとうな英語」のすすめ

This, That, Itの使い分けは日本人には理解しがたいものだが、本書の解説は腑に落ちる。ThisとThatは "これ" と "あれ" ではない。また、形容詞と分詞の違いはThisやThatの違い以上に無自覚だった部分だが、感情表現と厳密表現の違いであると指摘されてみると、なるほどと頷ける。