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畝山智香子, ほんとうの「食の安全」を考える ゼロリスクという幻想

著者は食品安全情報blogの中の人。現在は、国立医薬品食品衛生研究所の主任研究官でもある。 一日許容摂取量や最大残留基準値といった基準値の決定方法からリスク分析までよくまとまっている良書。食の安全に興味がある人にはblogと合わせて間違いなくお勧めできる。
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岩瀬大輔, 生命保険のカラクリ

著者はライフネット生命の立ち上げに携わった方。 後半の "生命保険の選び方" などはあまり新しい内容ではない。しかし、前半の生命保険業界の構造や収益構造の話は、ライフネット生命立ち上げの理由が透けて見えてくるようで面白い。
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久保大, 治安はほんとうに悪化しているのか

治安が悪化しているというのは近頃よく耳にするが本当のところはどうなのか、という本。 公開情報である犯罪白書を少し注意して読むだけで、様々なカラクリが見えてくる。リテラシ本としても上々。
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ヤマザキマリ, テルマエ・ロマエ I

売れ筋のマンガを読むのはミーハーな様で悔しいのだが、これが憎たらしいくらい面白い。 日本の風呂・トイレ文化を外の視点から眺めると、そのガラパゴス的な進化がよく見える。
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唐木英明(著・監), 暮らしのなかの死に至る毒物・毒虫60

身の回りには思った以上に危険な毒が溢れている。 毒科学や中毒学の専門家をそろえた著者陣だけあり、ただ危険を煽るだけの内容ではなく、リスクの高い毒に対する対処方法までがきちんと押さえられている。純粋に雑学的読み物としても悪くない。
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藤田一郎, 脳ブームの迷信

本物の脳研究者である藤田一郎による脳ブーム懐疑本。 ワープロ打ちそのままの様な男らしい書式だが内容は本物。
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荒俣宏, 想像力の地球旅行 荒俣宏の博物学入門

主に近代の博物学がどのように発展してきたかを大きな流れで掴める。まだまだ未知の世界があった頃の世界探検の興奮が伝わってくる良書。さすが荒俣先生というべき蔵書の数々から採られた図版も眺めているだけで楽しい。
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小泉武夫, 奇食珍食

元となった単行本は1987年の刊行なので、小泉先生の著作の中ではかなり初期の作品。 専門とする発酵食品だけではなく、著者が実際に食べ歩いた世界中のゲテモノ・いかものの類を扱っている。読み物としては申し分なし。
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いしいひさいち, 現代思想の遭難者たち

現代思想をある程度分かっていないと楽しめないネタが多い。 枠外に解説が付いているものの、それを読まないと理解できないというのはマンガとして成り立っていない様な気がする。
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ASIOS, 謎解き 超常現象 II

謎解き 超常現象の続編。前作とほとんど同じスタイルを踏襲している。 新ネタも多く、また他の本からの引き写しではない独自調査が多いのも嬉しいところ。