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非日常研究会, 地球滅亡後の生き残り方

いざ地球滅亡というときの生き残り方を、滅亡の原因別にまとめてある。この手の本は隅々まで本気で追い込んでこそ面白いものだと思うが、所々に著者が正気に返ってしまっているところが見えると興が醒める。最後まできちんと騙して欲しかった。
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おがいよしお, HITLER選挙戦略 現代選挙必勝のバイブル

いろいろあって絶版・回収となった本だが、内容はそこまでとんでもないものではない。からの引用が少々あるものの、選挙のための組織作り一般の内容がほとんど。
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小関順二(監修), プロ野球スカウティングレポート 2010

昨年度版と全く同じフォーマット。解説は充実しているが、やはりデータにもう一工夫欲しい。一般に売られているデータ本の中では一番まともな本ではあるが、やはり競争がないと発展していかないのだろうか。
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戸田智弘, 働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。

仕事に関する名言を集めた本。分野を問わず脈絡無く集めているような気もするが、これだけ幅広く当たっていれば一つくらいは心に響く言葉が見つかるだろう。さりげなく色川武大の言葉が何度も取り上げられるあたりが私と趣味が合う。
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北寺尾ゲンコツ堂, 「ゲテ食」大全

そこらの新緑やドングリに始まり、果ては犬猫まであらゆるものを食べてみたレポート。"ゲテ食" というタイトルが付いているが、それほど悪ふざけな内容ではない。むしろ、あらゆる生物は人間の食材として平等であるという強いポリシーが感じられ、哲学的ですらある。どの食材も入手方法から調理方法まで事細かに書かれているので実食してみたい向きにも。もちろん、興味本位だけでも十分に楽しめる。おすすめ。
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前田朗, 軍隊のない国家 27の国々と人びと

軍隊を持たない国という目の付け所は面白い。各国の基礎的な情報はよくまとまっており、カタログとしては悪くない。しかしながら、なぜそれらの国が軍隊を持たずにやっていけるのかという基本的な問題にほとんど触れられていないのが残念。各国の紹介でそれぞれの憲法に紙幅を割いているのを見ると、また著者のバックグラウンドからすると、平和憲法があるので軍隊で守る必要がないと本気で信じていそうな気もするが。このあたりはリアリズムと防衛を学ぶの記事がよくまとまっているので、併読すると良いだろう。また...
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谷口ジロー, 遥かな町へ

谷口作品の中では少数派の原作なしのオリジナル作品。ストーリーはいわゆる使い古されたタイムスリップもので、目新しさはない。だが、昭和の空気を切り取った美しい絵にはつい引き込まれてしまう魅力がある。
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奥村佳史, 法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる

一般人向けの法人税本。法理論などには触れずに、実務視点なので素人にもわかりやすい。読み終わって読後感として強く残るのは、税知識を得たお得感よりも、異常なまでの面倒臭さと税務署の裁量の大きさ (本書は税理士側の言い分なので、税務署側には別の言い分があるのだろうけれど) 。この種の仕事はとても自分には務まりそうにない。
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あさりよしとお, アステロイド・マイナーズ (1)

あさりよしとおの宇宙マンガ。まんがサイエンスで貯め込んだ知識をここぞとばかりに大放出。連作形式だが、どれも当たりばかり。宇宙開発にかかる膨大なコストという裏テーマが感じられ、単に荒唐無稽なSFに終わっていないあたりがさすが。おすすめ。
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杉山隆男, 兵士に告ぐ

陸, 空, 海に続いて選ばれたテーマは、島嶼防衛を任務とする西部方面普通科連隊。15年に渡って自衛隊を追いかけている著者だけあって、その人脈を活用した取材はさすが。しかしながら、本作ではそれが逆に多くのことを詰め込みすぎ、ポイントをぼやけさせてしまっている原因とも思える。