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鍛冶俊樹, 戦争の常識

軍事の本当の基礎の所を扱った入門書。広く浅くの内容だが、必要な箇所はきちんと押さえており、記述も真っ当。
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馬場保仁, 山本貴光, ゲームの教科書

ゲーム開発の現場のお話。実際の制作現場ではどの様な流れで開発が進められているのか、どういった職種があるのか、日々のスケジュールはどのようなものか、などの素朴な疑問に答えてくれる。ゲーム業界を目指す方は是非一読を。
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伊藤計劃(著), 円城塔(著), 北野勇作(著), 小林泰三(著), 斉藤直子(著), 田中哲弥(著), 田中啓文(著), 飛浩隆(著), 藤田雅矢(著), 牧野修(著), 山本弘(著), 大森望(責任編集), NOVA 1 書き下ろし日本SFコレクション

大森望の責任編集によるSFアンソロジー。虚構機関とは違ってこちらはすべて書き下ろし。最近あまりSFを読んでいないせいか、読むのがツラく感じる作品も多い。その中で初めて読んだ小林泰三はかなり好み。
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マネー・ヘッタ・チャン, ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話

最近のマネーに関わるニュースを童話風に。ネタ自体はそこそこ情報リテラシの高い人にとってはあまり新しいものではないが、一気に読ませてしまう文章のセンスはなかなかのもの。著者のblogもおすすめ。
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飯田進, 地獄の日本兵 ニューギニア戦線の真相

太平洋戦争中にニューギニア戦線に携わった著者により語られるその実態。当時の日本軍の南方での兵站が破綻していた様子がリアルに伝わってくる。著者の実体験に各種記録や手記の調査を加え、ニューギニア戦線各所の凄惨な事実がまとめられている。専門の学者ではないこともあり資料を素直にまとめただけだが、やはり当事者の言葉となると重みがある。
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ビョルン・ロンボルグ, 山形浩生, 環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態

今世界中で騒がれている環境問題はそれほど致命的な問題ではないということを、大量のデータで示した本。有名どころの環境問題は一通り網羅されており参考文献も豊富なので、リファレンスとしても。一つだけ文句を付けるなら、これだけ数字が多い本は横組みにして欲しかった。山形浩生の訳は好みが分かれるところだろうが、読みやすい部類だと思う。
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岩波貴士, 人にはちょっと教えたくない「儲け」のネタ帳

続編のと併せて。ネタ本としては面白いが、基本的には売る側の視点なので、買う側の視点になってみるとあまり気分が良くない項目も多い。
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芳崎せいむ, 鞄図書館(1)

あらゆる本が揃っているという鞄図書館、という設定でもう間違いなし。本好きなら是非。
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小駒勝美, 漢字は日本語である

漢字雑学本なのだけど、さすがの執筆者だけあって、漢字への愛がきちんと感じられる。あまり系統立てられていない雑多な内容なので、お気軽にどうぞ。
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高橋秀実, からくり民主主義

マスコミで良く取り上げられる現場の "現地民の日常の空気" を取材したお話が中心。諫早湾干拓、上九一色村、沖縄米軍基地、若狭湾原発、富士青木ヶ原樹海などマスコミ報道を見ていると大騒動に感じられる場所でも、現地に行ってみると案外醒めているというのはよくある話なのだろう。