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鈴木ともこ, 山登りはじめました めざせ! 富士山編

楽しい! 美味しい! 癒される! という軽めのノリの登山エッセイコミック。 この本の情報だけを頼りに登山を始めるのは少々危険だとは思うが、登山の楽しさを伝える役割としては十分。表紙は女子向けに見えるが、男性にももちろん楽しめる。
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森川方達, 帝国ニッポン標語集 戦時国策スローガン・全記録

戦時中のスローガン4237句をまとめただけの本なのだが、下手な歴史書よりも、その時代のムードがよく伝わってくる。
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長嶋有, 猛スピードで母は

芥川賞も受賞した表題作の "猛スピードで母は" と、映画化もされた "サイドカーに犬" の二本立て。 どちらも何か大事件が描かれるわけではないけれど、ちりばめられた細かな表現が好み。
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たけだみりこ, キッチンの穴 マンガお料理事件簿

ユルい感じの食エッセイコミック。 料理をする人もしないひともお気楽に楽しめる。所々にあるお手軽レシピもいい感じ。
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安田敏朗, 国語審議会 迷走の60年

国語審議会の歴史を追ってみると時流に流された "迷走" としか言えないものであった。 効率を重視する "現在派" と歴史や文化を重視する "歴史派" との対立が迷走の大きな要因であるものの、そのバランスが世間の空気や政治的な意図によって大きく揺れ動いてきた様子がよく分かる。
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影木栄貴, エイキエイキのぶっちゃけ隊!!

竹下登元首相のお孫さんである漫画家のの作品。 影木さんの本を読むのは初めてなので内輪ネタがよく分からないが (蔵王くんって誰?) 、竹下元首相の素顔や、選挙ネタは面白い。
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晴山陽一, 英語ベストセラー本の研究

戦後60年間分の英語ベストセラー本を時系列順に追ったもの。 この英語学習本という視点が実に素晴らしく、単に英語学習法の流行り廃りが見えてくるだけではなく、日本人にとって英語とは何であるかという位置付けの移り変わりまでもが見えてくる。
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麻耶雄嵩, 鴉

麻耶雄嵩の本を読むのは初めて。 ちょっとクセのある登場人物の名前など少し読みにくい箇所はあるが、文庫500頁超を一気に読ませるだけの魅力はある。地図にない閉じた村という設定の非日常性にはやはり引き込まれる。その舞台装置を駆使したトリックはカタルシスも十分。
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ジェフリー・スタインガーテン(著), 柴田京子(訳), すべてを食べつくした男

米VOGUE誌のフードコラムをまとめたもの。 ヴィーグン生活を試してみたり、あらゆる種類のケチャップを食べ比べたり、様々なフライド・ポテトを試作してみたり、ウェイターの学校に通ってみたりと、とにかく何でも自分の手を動かしてやってみるという姿勢が素晴らしい。食に興味のある人はぜひ。
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柴野京子, 書棚と平台 出版流通というメディア

現在の日本の出版流通がどのように成長してきたのかが学術的に検証されている。 雑誌や教科書に始まるメインストリームはもちろん、赤本の歴史や書店の "読書空間" の変遷まで、出版流通史の大きな流れが俯瞰できるようになっている。 本好きの人間ならば一度は必ず目を通すべき本。おすすめ。