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たかぎなおこ, マラソン1年生

マラソン入門エッセイコミック。たかぎさんの本なので、完全な初心者向きだが、これからマラソンをはじめようという人には良いかと。
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京都純典(企画・監修), プロ野球本当の実力がわかる本 セイバーメトリクスで見るプロ野球

海外でよく使われているセイバーメトリクスの指標を2009年のプロ野球に当てはめてみましたというだけで、独自の指標や考察などの新味はない。とはいえ、プロ野球スカウティングレポートシリーズがマンネリ化している中、こういったセイバーメトリクス系の書籍が出てくるのは嬉しい。ぜひ毎年定期刊行して欲しい。なお、各指標の一応の説明はあるので、セイバーメトリクス入門用にも悪くない。セイバーメトリクスを前面に出しておきながら、巻末の年俸に対する貢献度や、主な引退選手の年度別成績などは従来の指標...
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川上弘美(原作), 谷口ジロー(作画), センセイの鞄 (1)

漫画アクションで連載中の谷口ジローの新作。原作の小説は読んでいないが、完全に谷口ジローの世界に取り込まれているように感じる。第一話の居酒屋からセンセイ宅への静かな流れと細かなセリフの一つ一つに絡み取られ、一気に読み切ってしまった。おすすめ。
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大田垣晴子, 焼酎ぐるぐる

焼酎入門書だけど、太田垣さんの本なのであまりマニアックな紹介や蘊蓄はなく、九州観光と蔵本巡りがメイン。気軽に焼酎ブームに乗ってみたい向きにはおすすめ。
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横山宏章, 中国の異民族支配

中国はチベット問題をはじめとする様々な異民族問題を抱えているが、その根底にある思想を追う。中国の歴史を追っていくことで、優れた文明を持つ中華と野蛮な夷狄を峻別する "華夷之辨" と、異民族を含む "大一統" の二つの一見相反する思想が複雑に絡み合いながら現代の異民族支配に至っていることがよく分かる。
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大和田秀樹, ムダヅモ無き改革 (3)

今回はブッシュ親子がメイン。定期連載化で落ち着いてしまうのを懸念していたが、回想シーンのバカさなどは相変わらずでちょっと安心。オマケ漫画も多めでちょっと得した気分。
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村上春樹, もし僕らのことばがウィスキーであったなら

お酒も弱くウィスキーのことは何もわからないけれど、こういった粋な旅には素直に憧れる。陽子夫人による写真も実にいい。
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北尾トロ, ぼくはオンライン古本屋のおやじさん

オンライン古本屋・杉並北尾堂の運営記。の文庫版なので、インターネット関連の記述はさすがに古すぎて実用には厳しい。また、ある意味ユルさを売りにしたビジネスの立ち上げ方なので、昨今のちょっと世知辛い古本流通の世界では、同じ様な趣味的な古本屋を立ち上げるのは難しいだろうと感じる。読み物としては楽しめる。
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竿尾悟, コンビニDMZ (1) (2)

そのタイトル通り、DMZ (DeMilitarized Zone) にあるコンビニを舞台にしたコミック。まあ、言ってしまえば馬鹿マンガなのだけれど、軍事ネタが無駄に質が高くツボに入る。
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海老原嗣生, 学歴の耐えられない軽さ やばくないか、その大学、その会社、その常識

雇用の常識「本当に見えるウソ」に続いて、今度はキャリアにまつわる俗説を見事に斬ってくれた。今作は前著よりももう少しミクロに寄った内容で、個別事例や労働者視点でのキャリアプランにも触れられている。その中でも、「就社より就職」という最近一部でまことしやかに語られている俗説に流されることのない、日本の総合職の仕組みを上手く利用する就社の提案は、それなりにサラリーマン経験を積んだ今でこそ頷ける。就職活動中の学生などにもぜひ読んでもらいたい。