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縣秀彦, 天文学者はロマンティストか? 知られざるその仕事と素顔

国立天文台普及室長である著者が、現在の天文学者の生態を語った本。自分の専門分野と全く異なる分野の研究者の生態は興味深く、刺激になる。また、天文学の簡単な歴史と興味の移り変わりもコンパクトにまとめられているのでこの分野の素人にも安心。
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橘玲, 貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」で格差社会を逆転する

橘氏の新刊は、サラリーマン法人 (本書ではマイクロ法人と呼んでいる) がテーマ。法人という不思議な仕組みを利用することで税コストを抑えようという趣旨で、類書で既に述べられていることが多い。ただ、橘氏らしい文章は健在なのでファンなら買いだろう。
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小島克典, プロ野球2.0

小島克典氏が立命館大学経営学部で行ったスポーツビジネスの講義をまとめたもの。レッドソックスCEO ラリー・ルキーノ、スポーツエージェント 団野村、スポーツ弁護士 水戸重之、スポーツ記者、球団のマーケティング担当者、球団経営者など、プロスポーツ、特にプロ野球に携わる第一線の人達を招いてのインタビューは実に実戦的な内容。中でもプロ野球界の構造的な問題を抉ってくれるスポーツ弁護士 水戸重之のインタビューが面白い。世界の様々なプロスポーツリーグの成り立ちや金銭の流れと見比べると、現在...
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泉昌之, 天食

泉昌之名義での13年ぶりの短編集。一番の大当たりは63衛門 (ムッツリえもん) の喰い改め候シリーズ。現代に生きる武士が飯を食うというだけのお話なのだが、まさに泉昌之といったノリが素敵。また、いつも通りの本郷さんの短編もあり安心させてくれる。泉昌之ファンならば間違いなく買い。おすすめ。
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瓜生中, 知っておきたい仏像の見方

仏像には何となく興味があるけれどもどこから勉強したものか、といった人の一冊目には最適。本当に基礎中の基礎からの解説なので、如来と菩薩の違いも分からないようなド素人にも安心。手軽な文庫なのも嬉しいところ。
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赤城毅, 書物迷宮

書物狩人の続編。相変わらず少し説明的すぎるきらいがあるが、歴史的事実と虚構の微妙なバランスはお見事。
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井原万見子, すごい本屋!

和歌山県の山奥にある小さな本屋、イハラ・ハートショップの物語。店長の井原さんが村の子供達に本の楽しさを知ってもらうために、様々な困難に負けずに次々とイベントを企画していく様子は見ていて元気付けられる。ただ、そういったイベントの話題が中心で、肝心の本屋の日常があまり伝わってこないところは少し残念。
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浜野喬士, エコ・テロリズム 過激化する環境運動とアメリカの内なるテロ

日本ではただの過激派団体としてしか報道されない過激な環境保護・動物愛護団体を読み解いた本。グリーンピース、シー・シェパード、アース・ファースト! といった主要な団体の生い立ちに始まり、その思想史的背景までをも明らかにしてくれる。それらのラディカルな運動の内在論理は単にそれらに閉じたものではなく、米国の根底に流れる市民不服従の思想まで辿ることができるという事実は、米国の考え方を知る上でも役に立つだろう。
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竹内薫, へんな数式美術館 世界を表すミョーな数式の数々

そのタイトル通り、珍しい数式を鑑賞して楽しもうという本。企画は面白いが、数式には背景がわからないと全く理解できないものも多く、わずかな解説だけでは十分に楽しめないところがあるのが残念。
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ポーポー・ポロダクション, デザインを科学する 人はなぜその色や形に惹かれるのか?

デザインの入門書なのだが、科学的な裏付けをしようと試みている点で、よくあるどこかのデザイナーが雰囲気だけで色のイメージを語るような本とは一線を画している。序盤には人間の色覚や認知の仕組みが一通り。後半のデザインとイメージの関係の調査においては、デザインの物理特性と言語イメージの関係が定量的に評価されているのが特徴的。何となくデザインには興味があるが、叙情的な文章ばかりのデザイン本を読むのはちょっと、という方にはおすすめできる。