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西尾典文(著), 泉直樹(著), 小関順二(監修), プロ野球スカウティングレポート2009

基本的なフォーマットは昨年度版と全く同じ (もう少し正確に言うとここ数年間ほとんど変化がない) で、主力選手にだけ小関氏お得意のストップウォッチ計測タイムが加わった程度。 必ずしもフォーマットをコロコロ変えるのが良いことだとは思わないが、セイバーメトリクスが日々進歩していく中、新しい指標を取り込もうという意欲が感じられないのは残念。他に対抗馬といえるシリーズがない以上、改善するインセンティブがないのかもしれないが。 値段据え置きのまま紙質が良くなったのは少しだけ嬉しい。
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兼重日奈子, 幸せな売場のつくり方

小説仕立てのビジネス書。 うまく回っていないファッション専門店を立て直すというお話だが、ファッション専門店に限らず多くの小売店に適用できそう。ただし、日用品の小売店や大規模店はまた違う方法論が必要だとは思う。
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安部芳裕, 金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った

うっかり読んでみたらただのトンデモ本だった。 タイトルに "ロスチャイルド" と入っている時点で警戒するべきだったか。
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日本ポーカー研究会(著), 谷岡一郎(監修), 森巣博(監修), THE POKER 全日本ポーカー選手権公式ガイドブック2008年版

谷岡先生監修なので読んでみた。先生の専門はブリッジだった気もするが。 全日本ポーカー選手権の公式ガイドブック。テキサス・ホールデムのルール解説と、基礎的な戦術まで。 基本的なところは一通りカバーされているのでポーカー素人でも読めるが、まともな索引が無いのが厳しい。
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大場つぐみ (原作), 小畑健 (漫画), バクマン。 (1)

一部で評判らしいので読んでみる。 本編のストーリーはともかく、おそらく実話であろうエピソードの数々やジャンプの連載でジャンプシステム批判などは素直にすごいと思う。
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ジャレド・ダイアモンド(著), 楡井浩一(訳), 文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上巻, 下巻)

少し前のベストセラー。前作の銃・病原菌・鉄が良かったのでこちらも読んでみた。前作はなぜ一部の人種が圧倒的な繁栄を得たのかを解き明かすのがテーマだったが、今作は逆に問題解決に失敗して滅びてしまった社会に注目する。 マヤやイースター島、グリーンランドなどのすでに崩壊してしまった社会の事例分析が豊富に行われているのが実に興味深い。それらの社会が崩壊した要因は、現代の先進国にとっても他人事ではないことが良く理解できる。おすすめ。
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佐々木倫子, チャンネルはそのまま! (1)

佐々木さんのマンガを読むのは "Heaven?" 以来だが、相変わらず安定して面白い。 系統としてはおたんこナース寄りかも。
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谷岡一郎, 脳がよろこぶ思考力アップパズル

谷岡先生のファンなので読んでみた。 既存のパズルの再録が中心でオリジナル問題はあまり多くないが、比較的エレガントなものが揃っており悪くない。普段この手のパズル本を読まない人にもおすすめできる。
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鯖田豊之, 金 (ゴールド) が語る20世紀 金本位制が揺らいでも

20世紀の日本と世界の歩みを金本位制という視点から切り取った歴史書。歴史の教科書的な記述が続き気軽に読みにくい箇所もあるものの、金重量換算した外貨準備高を通じて国力の変動をマクロ的に眺めるという試みは非常に新鮮であり、それらは各国の継戦能力を反映しているという意味から軍事面でも興味深い。 特にその軍事面に注目すると、太平洋戦争緒戦の日本の戦果が米国への膨大の金現送と軍需物資の買付に依存していたことは他の歴史書ではあまり触れられることのない事実かと思う。また、日清・日露戦争の間...
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月刊「ベルダ」編集部, コンビニ 不都合な真実

昨日に続き、コンビニ業界告発本。 こちらの方が少し前に出た本だが、内容が厚い。コンビニ会計や仕入のピンハネ問題に加えて、裁判の流れや一部オーナーの反乱の様子もよく取材されているので、よりコンビニ業界が掴みやすい。