book 月刊「ベルダ」編集部, コンビニ 不都合な真実 昨日に続き、コンビニ業界告発本。こちらの方が少し前に出た本だが、内容が厚い。コンビニ会計や仕入のピンハネ問題に加えて、裁判の流れや一部オーナーの反乱の様子もよく取材されているので、よりコンビニ業界が掴みやすい。 2009-02-07 book
book 古川琢也, 金曜日取材班, セブン‐イレブンの正体 取次大手のトーハンに取次を拒否されたという告発本 (現在は普通に購入できる) 。今はネット上でも広く知られるようになったコンビニ会計の問題に始まり、仕入のピンハネ、業者への圧力などの実体が語られる。加盟店オーナーへのインタビューを中心にそれぞれの事例が良く描かれており一気に読ませるものの、もう一歩踏み込んだ考察が欲しかった惜しい本。 2009-02-06 book
book パオロ・マッツァリーノ, 日本列島プチ改造論 大和書房のサイトでの連載をまとめたもの (というよりも書籍化を前提に連載していたもの) 。短めのコラムが100本なのでそれなりに当たり外れがあるが、移動中の時間潰しなどに良いかと。 2009-01-30 book
book 久住昌之, 野武士のグルメ 久住さんのエッセイ集。のあとがき代わりに収録されていた "釜石の石割桜" をはじめ、食に関するエッセイが14本。どれも久住さんらしいミミッチイ話ばかりで、この人は一生野武士にはなれないのだろうな、としみじみ感じさせる。 2009-01-26 book
book 西原理恵子, この世でいちばん大事な「カネ」の話 あのサイバラが書いた、リアルなおカネの話。今回はマンガはほとんどなく文章中心で、これが今までのサイバラとは全く違う雰囲気。普段はバカやってる人間が急に神妙な顔で語り出すというか、そんな空気。サイバラの生い立ちを通じて書かれる主に貧乏視点からのおカネの話はマンガと違って笑えないが、そのメッセージはより強く伝わってくる。ほぼすべての漢字に振り仮名が振ってあるのは、子供にも読んで欲しいという意図か。確かにこの本は子供にも読んで欲しいと思う。 2009-01-25 book
book 倉阪鬼一郎, 活字狂想曲 作家である著者の、校正者時代の日々を綴ったエッセイ。印刷業の世界を垣間見られる面白さに加えて、倉阪氏の社会不適格ぶりがすばらしい。それでいて嫌味があまり感じられないのは、会社になじめない著者にもそれなりの理があるためか。 2009-01-13 book
book 黒川伊保子, 恋するコンピュータ AI屋さんのエッセイのようなもの。技術書ではないのであまり厳密な説明を期待してはいけないのだろうが、それにしても理論の飛躍や強引な推論が多い気がする。そこさえ目を瞑れば、読み物としてはおもしろい。 2009-01-12 book
book 吉村仁, 素数ゼミの謎 米国で13年もしくは17年毎に大発生する素数ゼミの謎に関する本。謎は大きく三つあり、「なぜ成虫になるのにこれほど長い時間がかかるのか」、「なぜ一斉に同じ場所で大発生するのか」、「なぜ13年と17年という素数なのか」。おそらく中学生程度の読者を想定しており、噛んで含める様に説明してくれるのは、大人にとってもありがたい。 2009-01-11 book
book カート・ヴォネガット, 金原瑞人(訳), 国のない男 実はヴォネガットの本を読むのはほぼ初めて。爆笑問題の太田光が大絶賛の帯を書いているのが納得できる、そんな本だった。 2009-01-10 book
book 黒田龍之助, 世界の言語入門 世界の多様な言語のカタログなのだが、いわゆる百科事典的な記述ではなくエッセイ形式。各言語が見開き2ページで、全90言語が50音順に並ぶ。著者の専門とするスラヴ系の言語以外では言語名以外は何も知らないところから無理矢理捻り出したと感じられるようなものもあるが、言語学の素人が眺める分には面白い。 2009-01-09 book