book 村上春樹, シドニー! (1) (2) 今更ながら読んでみる。村上さんらしい、ちょっと一歩引いた感じのシドニーオリンピック訪問記。ただのオリンピックの実況中継ではなく、オーストラリアの歴史やユーモアたっぷりのコアラ達の観察など盛りだくさんの内容。オリンピック部分は、マラソンランナー・犬伏孝行に踏み込んでいくところが実に興味深い。シドニーでは残念な結果に終わってしまったのは事実だが、その背景には様々な思いがある。 2008-12-19 book
book 富澤豊, ロングセラーを生み出す カスタマイズの法則 とみざわのマーケティングノートで有名な富澤先生の著作。ユーザによるカスタマイズの有無という観点での商品比較は新鮮。たとえば、袋麺とカップ麺、カレールウとレトルトカレー、ハーレーダビットソンとスーパーカブなど。マーケティング出身の人なので、理論的な裏付けはあまり厳密ではなく所々に飛躍があったりするが (さすがに、iPodとウォークマンの明暗を分けた理由をカスタマイズの有無に求めるのは無理があると思う) 、サクサク読めてわかった気にさせてくれるのはさすが。 2008-12-17 book
comic とり・みき, 冷食捜査官(1) 今まで断片的には読んでいたのだけど、この度まとまった形で読むことができて非常に嬉しい。SFハードボイルドとナンセンスギャグのバランスはやっぱり見事の一言。 2008-12-13 comic
comic 土山しげる, 極道めし 3巻までまとめ読み。刑務所の囚人たちが年に一度の楽しみであるおせち料理をかけて旨いものの話をする、というその設定だけでもう勝ちは決まったようなもの。どれもこれも庶民的な料理なのだが、このシチュエーションと土山先生の絵で迫られるともうたまらない。おすすめ。 2008-11-30 comic
book 池田信夫, ハイエク 知識社会の自由主義 ハイエクの入門書。専門外の人間がいきなりハイエク全集を読むのはかなり厳しいのでありがたい。今まではハイエクを行き過ぎた自由主義者であるいわゆるリバタリアンだという理解しかなかったが、それが生まれた時代背景と、その背後にある自由主義的な考えと保守主義的な考えとの双方がはじめて繋がった。後半は池田信夫blogでも度々取り上げられている知的財産権や電波割当の問題に繋がる。このblogを読む人ならば本書も読んでおいた方が良いだろう。 2008-11-27 book
book 辻原康夫, 食の歴史を世界地図から読む方法 イラスト図解版 料理や食材の意外なルーツがわかる 今では当たり前となっている古今東西の食文化が、どこから来たのかルーツを探る雑学本。タイトルの通り、世界地図ベースで食文化の分布や伝播が説明されるので、内容を俯瞰的につかみやすく非常にわかりやすい。 2008-11-22 book
book Garr Reynolds, PresentationZen: Simple Ideas on Presentation Design and Delivery Presentation Zenの中の人による著作。タイトルでわかる通り、著者は日本文化にも造形が深く、所々に日本の心が取り上げられていて少し嬉しくなる。プレゼン資料の作り方を手取り足取りというタイプの本ではなく、もう少しメタな話。かといって、精神論だけの読むのが辛いタイプの本ではなく、本書自体が高いレベルのプレゼンでもあるため、主張がすんなりと頭の中に入ってくる。私は比較的プレゼンをする機会が多い職種なのだが、今までいかにダメなプレゼンをしてきたかに気づき少しヘコむ。最初に... 2008-11-17 book
book イアン・エアーズ, 山形浩生, その数学が戦略を決める データマイニングを元にした "絶対計算" が現在どのように使われているのかという事例が多数。ワインの値段の予測に始まり、野球選手の評価、病気の診断、教育手法毎の効果測定、映画のヒット予測、などなど。多くの分野で専門家を凌ぐ絶対計算が可能であることが次々と示されるのは実に爽快。しかしながら、これらを実際に活用するには大きな壁があることも事実だろう。本書中の以下の文章がそれを端的に表している。人々は自分の専門領域以外でなら絶対計算利用に抵抗がないまた、すでにあるデータの分析にとど... 2008-11-16 book
book 朝時間.jp, みんなの朝ごはん 朝時間.jpの朝ごはん情報をまとめたもの。レシピも、読者からの投稿も、世界の朝ごはんも中途半端なまとめ方だけど、一つくらいは自分の朝ごはんに生かせる工夫が見つかるかも。 2008-11-14 book