review

book

セバスチャン・モフェット(著), 玉木正之(訳), 日本式サッカー革命

Jリーグが発足した1993年、私はまだ中学生だった。当時の私は野球少年でサッカーなど意識したこともなく、もちろんJリーグの前身であるJSLなど存在すら知らなかった。そんな中、突然現れたJリーグはマスコミに大々的に取り上げられ、一大ブームとなった。流行ものが好きな弟が関連グッズをどこからか手に入れてきたことを覚えている。それから11年、Jリーグはバブルの崩壊に伴ういくつかのクラブの危機を経て、現在の地に足のついた組織として成功を収めている。今振り返れば、川淵チェアマン (現在は...
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平野喜久, 天使と悪魔のビジネス用語辞典

天使と悪魔のビジネス用語辞典が書籍化されたものです。ウェブ版のウィットをそのままに加筆されてます。ネタ元にお勧め。
movie

MASK DE 41

新宿のK's cinemaで、もうすぐ上映終了しそうなMASK DE 41を観てきました。やっぱり田口トモロヲは芸が深いです。映画のための肉体改造といい、ものすごくカッコ悪いのにものすごくカッコいい役作りといい。また、映画全体からプロレスに対するリスペクトが感じられたのも好印象でした。
book

R.M.W.ディクソン, 言語の興亡

言語がどの様に生まれ、分岐し、滅亡していくのかを俯瞰的に捉えている。ただし、作者の持論である断続平衡説など、まだ仮説レベルの話も多く含まれているため、その点は注意する必要がある。言語が失われるプロセスに関するくだりが興味深い。通常、社会的立場の弱い非優勢言語の話者が第二言語として社会的に優位な優勢言語を覚える場合が多く、逆は少ない。これは、英語を話す日本人の割合と、日本語を話す英・米国人の割合を考えれば理解できる。言語が消滅する典型的なケースの一つとして、劣性言語と優勢言語の...
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虫明亜呂無(著), 玉木正之(編), 肉体への憎しみ

すでに絶版になっている本ですが、ふるほん文庫やさんで入手しました。"海の中道" という、マラソンをテーマにした短編が良いです。マラソンという小説にしにくい題材を扱いながら、登場人物の人間ドラマなどに逃げず、マラソンというスポーツそのものを描ききっています。
movie

父、帰る

新宿武蔵野館で、 "父、帰る" という昨年のヴェネチア国際映画祭グランプリという作品を観てきた。序盤から唐突なストーリーに置いていかれ、謎の大半は謎のまま突然終わりを迎えた。ひっかかるところはたくさんあるのだけれど、後味は悪くなく、ただ残された謎への興味が広がるのが不思議。
book

ロバート・アーリック, トンデモ科学の見破りかた もしかしたら本当かもしれない9つの奇説

「トンデモ〜」というタイトルがついていますが、と学会とは一切関係ありません。原題は "Nine Crazy Ideas in Science" で、こちらの方が内容をよく表しています。トンデモという語はセールス用につけられたものかと思います。本書は、一見トンデモに見えるいくつかの仮説について検証していくというスタイルです。特にお勧めは、「石油、石炭、天然ガスは生物起源ではない」という仮説で、石油は化石燃料ではなく地球の地殻やマントルからしみ出してくるものであり、埋蔵量は現在の...
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MP3プレイヤーの買い換えを考える

そろそろ、愛用しているRio Su30 256MBを買い換えたい。主な理由はメモリ容量の限界。さすがに256MBはそろそろ苦しい。とはいえ、いろいろと捨てがたい点があり、乗り換えに躊躇していた。私が重視する項目は以下の通りなので、売れ筋のiPodなどへの乗り換えは少し厳しい。常に胸ポケットに入れておいて気にならないサイズ・重量であること。鞄の中に入れると、出すのがおっくうで使わなくなる (昔のポータブルCDプレイヤー時代がそうだった)マスストレージクラス対応であること。複数の...
comic

あさりよしとお, まんがサイエンス 9

いつの間にか出ていた。今回は1話完結型で、熱中症などのタイムリーなネタもあり。しかし、このシリーズのように出版間隔が長いコミックは発売に気づかず、買い逃しそうで困る。アンテナのような仕組みが作れないものか。
book

ドゥーガル・ディクソン, ジョン・アダムス, フューチャー・イズ・ワイルド

人類が滅びた後の地球の生物を美しいCGで描いた本です。といっても、単なる想像ではなく、きちんと科学的な裏付けがある想像というのが売りです。fukumotoは生物関係は素人なので、どこまで正しいものか (もしくはトンデモな本か) 分かりかねますが、純粋にSFとして読んでも十分に楽しめる本です。