biography

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加藤則芳, ロングトレイルという冒険 「歩く旅」こそぼくの人生

日本の登山で主流のピークハントではなく、長距離縦走を主目的とするロングトレイルの提唱。トレイルランニングやウルトラライトハイキングとはまた異なり、速度や軽装を主目的とせず、自然との触れ合いを重視するスタイル。 本書の柱となっているのが米国のアパラチアン・トレイル縦走の半年間を綴った手記。単なる体験記に止まらず、その背景文化まで掘り下げているのが素晴らしい。所々親米が過ぎる様に感じるが、この体験が大きく影響しているのだろう。
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久住昌之(著), 滝本淳助(写真), タキモトの世界

ダンドリくんなどの泉昌之にも登場するカメラマンのタキモト氏だけで丸一冊。既に大昔に絶版になっていたものがまさかの復刊。 さすがに時事ネタの古さはあるが、タキモト氏の目の付け所のユニークさは今でも非凡なものを感じる。
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サラ・ウォリス(編著), スヴェトラーナ・パーマー(編著), 亀山郁夫(露語訳), 河野万里子(仏語訳), 関口時正(波語訳), 赤根洋子(独語訳), 田口俊樹(英語訳), 私たちが子どもだったころ、世界は戦争だった

第二次世界大戦期の各国の若者が綴った日記をまとめたもの。ナチスの侵略の直接的な被害者だけではなく、英国王立空軍に志願した若者、遠く離れた米国でニュースとして第二次世界大戦を知るユダヤ少年など、レニングラードで食糧難に苦しむ一家など、様々な立場の子ども達の日記を通じて、第二次世界大戦を立体的に描いていく。 欧州の子ども達が中心だが、日本人も二人含まれている。こちらも、一高のエリート青年と、福島県で家業を手伝う少女と、世の中の見方がまったく異なる二人を取り上げており、戦争の見方が...
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梅原大吾, 勝ち続ける意志力

格闘ゲーマーなら知らない人がいない "ウメハラ" の勝負哲学。 ゲームの話はそこそこに、自身の生い立ちやゲームへ取り組む姿勢が語られる。何らかの道、特に世間的には認知されていない道を極めたいと考えている人間には勇気付けられることが多い。
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藤岡利充, 泡沫候補 彼らはなぜ立候補するのか

2014年に毎日映画コンクールのドキュメンタリー映画賞を受賞した映画、立候補の舞台裏を綴ったもの。映画を観ていなくても楽しめる。 扱っているのは、マック赤坂、羽柴誠三秀吉、外山恒一といった、ネットでも有名な画になる面々が中心。泡沫候補一般のルポタージュを期待して読むと肩すかしを食らうかもしれない。
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マーク・オブマシック(著), 朝倉和子(訳), ザ・ビッグイヤー 世界最大のバードウォッチング競技会に挑む男と鳥の狂詩曲

1年間の期間中に北米でいかに多くの鳥を見られるかを競うザ・ビッグイヤーを取り上げたノンフィクション。2011年には映画化もされた。 まったく事前知識なしで読み始めたが、一気に惹きこまれてしまった。分野は違えど他人に理解されない趣味に多くのリソースをつぎ込んでいる人ならば、間違いなく共感できる。おすすめ。
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松濤明, 新編・風雪のビヴァーク

昭和初期の伝説的登山家、松濤明の各種の著述から遺書までをまとめたもの。 紀行文は登歩渓流会の会報に寄稿されたものが中心のため、山をやっている人以外にはあまり楽しめないかもしれないが、戦前戦後の登山事情を知る上では貴重な資料といえる。一方で、スポーツアルピニズム批判などの思想は現代でも通用する内容と感じる。
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井川意高, 熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録

大王製紙事件の当事者による手記。 期待していた賭博者の心理の描写は少なめで、自分史が多くを占める。生い立ちは興味深くもあるが、夜の街での有名人との付き合いの話が続くのは少々辟易する。
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Caleb Melby (Written by), JESS3 (Concept, Design, Illustration), The Zen of Steve Jobs

Steve JobsとKobun Chino Otogawa (乙川弘文) の交流を描いたマンガ。出来過ぎた話が多く、どこまでが史実でどこからが創作がわからないが、読み物としては文句なし。日本のマンガとはまた違ったデザインも良い。
comic

谷口ジロー(著), 荻原美和子(原作), とも路

久しぶりの谷口ジローの新作。 序盤から主人公の内田友司があまりに理想的な出来た人物で、どことなく教科書臭さを感じる。後に結ばれる伊東文明もどこか聖人的な雰囲気を感じさせ、何事かと思っていると唐突な幕切れ。巻末と奥付を見ると、何の事はない、真如苑の機関紙に掲載された作品であった。