book 茅原裕二, 佐藤さんはなぜいっぱいいるのか? 身近な疑問から解き明かす「商標」入門 弁理士による商標の話。 原則論などの固い話ではなく実例から入るタイプなので読みやすい。取り上げられている実例もスターバックスとエクセルシオール、餃子の王将と大阪王将、ラーメンの大勝軒や家系など読み物としても面白いものばかりの上、一般のニュースではあまり取り上げられない商標という切り口で見ると新たな発見が多い。お勧め。 2012-05-23 book
book 小堺桂悦郎, 新版 なぜ、社長のベンツは4ドアなのか? 少し前に売れた会計本の改訂版。 小ネタを拾う本と割り切れば面白いが、会計の勉強には厳しい内容。文章はかなり癖が強いので、好みが分かれるだろう。 2012-05-14 book
book 水野俊哉, 成功本50冊「勝ち抜け」案内 いわゆる「成功本」の解説書だが、単なるカタログにとどまらず、起業経験もある著者の意思がきちんと入っているのが頼もしい。巻末に多くの成功本の共通項を抜き出した成功法則がまとめられているが、どれも納得できるものばかり。 カタログ部分も手を抜いていない。概要に加えて、誤読しやすい点が指摘されているのもポイント。 取り上げられている本はあえて振れ幅を広くとった印象がある。デール・カーネギーやナポレオン・ヒルといった定番からスピリチュアル系のトンデモ本まで種類に富む。 2012-05-07 book
book 谷口正次, メタル・ウォーズ 中国が世界の鉱物資源を支配する ベースメタル、レアメタル、レアアースといった鉱物資源の世界規模での奪い合いを描いた作品。著者は小野田セメント出身で世界各地での鉱山開発の経験を通じて資源戦争 (メタル・ウォーズ) の現状を熟知しているため、日本の資源戦略のお粗末さに対する怒りが強く感じられる。 マクロで見た統計的な情報と、自身の経験や現地取材によるミクロな情報の両方がきちんと押さえられており、資源戦争の現状を把握するには最良の一冊。 反面、読み物として見ると少々厳しい。前半半分程度を中国の資源囲い込みの実例が... 2012-05-06 book
book 武内修二, マンション・チラシ解読術 “販促ワザ” を見抜く法 マンション・チラシの定点観測の管理人による著書。 デベロッパー視点でのマンション・チラシの読み方は単純に読み物として面白い。ただしあくまでも断片的な小ネタの集まりに過ぎず、マンションのチェックポイントを網羅しているわけでもないので、過信し過ぎないように。 2012-05-05 book
book 桑嶋健一, 不確実性のマネジメント 新薬創出のR&Dの「解」 門外漢の自分は、医薬品産業の研究開発は一攫千金の宝探しの感覚で捉えていた。しかしながら、その研究開発の詳細をつぶさに見ていくと、そういった宝探し的な部分は研究開発初期の探索段階に限ったものであり、その後の開発段階ではマネジメントが非常に大きな要素を占めていることがわかる。 副題にもある通り医薬品産業を主に扱った本であり、事例も高脂血症治療薬「メバロチン」や痴呆治療薬「アリセプト」といった医薬品中心だが、後半ではより高い視点にたった産業間比較も行われており他業界の研究開発にも参... 2012-05-02 book
book 坂口孝則, 激安なのに丸儲けできる価格のカラクリ 10円缶コーヒーでもなぜ利益が出せるのか? 財務会計の入門書だが、身近な事例を豊富に取り上げており文章も平易なので、かなり読みやすい部類。専門家には物足りないかもしれないが、 "限界利益って何?" という人にはお勧めできる。 2012-04-26 book
book 福田秀人, サラリーマンが“やってはいけない”90のリスト よくある組織論やサラリーマン論を現実的な視点から真っ向否定する良書。その種の本を読んでいても理想論過ぎて今ひとつ府に落ちなかった、という人にはぜひ読んで欲しい。 ポイントを絞ってあり読みやすいが、誤字脱字が目立つのがやや難。 2012-03-02 book
book TRIZ研究会(編), 本当に役立つTRIZ 眼からうろこが! 12の発明の原理だけでアイデア発想 TRIZの解説本だが、TRIZの説明そのものはあまりなく、TRIZを利用する実例が中心。 TRIZを学ぶ一冊目としてはお勧めできないが、既にTRIZの発明原理などを学んだ上で実際の活用事例を知りたい向きには悪くない。 2012-02-01 book
book 横田増生, 潜入ルポ アマゾン・ドット・コム 著者はもともと流通業界紙の出身だけあり、その視点からのアマゾンの分析は面白い。また、潜入ルポとしてアマゾンの流通センターの内情を僅かとは言え明らかにしたのは見事。 一方で、アマゾンという企業の分析は全く物足りない。アルバイトで潜入した立場から得られる情報は限られており、それをどうこね回しても根拠の薄い憶測にしかならない。その最たるものがアマゾンとブックオフの関係で、たまたまアルバイト中に目にしたベンダーコード一覧にブックオフの名前があったことだけを根拠に中古本を新品として売っ... 2011-12-29 book