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谷岡一郎, はじめての刑法入門

著者買いだが、他の著書に比べると少々キレがないか。 雑多に盛り込みすぎで、散漫な印象。この著者ならば、賭博罪あたりに絞って一冊書いてしまった方が魅力的だったのではないか。
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松村劭, 14歳からの戦争学

14歳向けかというと微妙だが、内容はまとも。平和を望むならば、ただ戦争反対と叫ぶのではなく戦争を学ぶ必要があるという考え方はもっと理解されても良いと思う。 なお、購入の際はタイトルが似通っていると間違えないように注意。
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藤田一郎, 脳ブームの迷信

本物の脳研究者である藤田一郎による脳ブーム懐疑本。 ワープロ打ちそのままの様な男らしい書式だが内容は本物。
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山本弘, ニセ科学を10倍楽しむ本

と学会会長によるオカルト批判本。 タイトルとは裏腹に、普通のリテラシ本の様なオカルト批判に終始しており、楽しむ余裕が感じられないのは少し残念。 取り上げられているネタは、水からの伝言、ゲーム脳、買ってはいけない、血液型性格診断など有名どころ中心なので、普段からこの手の情報を追っている人には新味はないものと思われる。 女子中学生を主人公に据える必要があるかは疑問ではあるが、これは山本弘の趣味だろう。
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鍛冶俊樹, 戦争の常識

軍事の本当の基礎の所を扱った入門書。 広く浅くの内容だが、必要な箇所はきちんと押さえており、記述も真っ当。
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神永正博, 学力低下は錯覚である

世間で良く語られる "ゆとり教育による学力低下" 論がきちんとしたマクロデータで検証されている。 学力低下の主原因はゆとり教育ではなく少子化、理工系離れは女子の進学率向上が原因で男子の理工系学生は減っていない、といったあたりは言われないとなかなか気付かないもの。良くある論説に騙されないためのリテラシー本としてもおすすめ。
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富永直久, ワープロONE DAY 1日あれば10本指で打てる

古本で見つけて、懐かしくなって購入。 中学生時代に (当時はお金もなかったので) 図書館で借りて授業中に練習をしていたら、本当に一日でタッチタイプができるようになったことを思い出す。 教授法そのものに加えて、やる気にさせてくれるサイドストーリーが地味に良い。"熱中没頭の1日は、3万日を凌駕する" のフレーズは今も忘れられない。
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晴山陽一, 英語ベストセラー本の研究

戦後60年間分の英語ベストセラー本を時系列順に追ったもの。 この英語学習本という視点が実に素晴らしく、単に英語学習法の流行り廃りが見えてくるだけではなく、日本人にとって英語とは何であるかという位置付けの移り変わりまでもが見えてくる。
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内藤朝雄, いじめの構造 なぜ人が怪物になるのか

いじめを一つの社会的メカニズムから生じる普遍的な現象として捉えた分析。いわゆる "近頃の青少年" 型の精神論とは一線を画している。 いじめという現象の分析を踏まえた上での、新たな教育制度案も興味深い。学校の法化や学級制度の禁止といった案は、抵抗勢力は多そうなものの、単純な実施コストという点では実現可能な範疇でありかつ効果的に思える。
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蔵本由紀, 非線形科学

非線形動力学の権威である蔵本先生による入門書。 新書だと思ってナメてかかるには難解な内容だが、それだけに知的好奇心が満たされる。