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WordPress 5.4.1のpermalinkの仕様変更への対応

WordPress 5.4.1の仕様変更 WordPress 5.4.1で、permalinkの仕様が変更された。それに伴い、日時ベースのURLを採用していたfukumoto.orgも影響を受けている。 具体的には、以下のようなpermalinkを使用していると、個別ページではなくarchiveページが表示される仕様となった。 /%year%/%monthnum%/%day%/%hour%/%minute%/%second%/ 理由がセキュリティ絡みだけに、この方針が覆ること...
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アナスタシア・マークス・デ・サルセド (著), 田沢恭子(訳), 戦争がつくった現代の食卓 軍と加工食品の知られざる関係

現代のスーパーマーケットで手に入る便利な食品の多くが軍隊生まれであり、さらにその多くが米陸軍出身である。缶詰、レトルト食品、フリーズドライ、パック入りの加工肉、エナジーバーといった身近な食品の数々。いずれも持ち運びに便利で、すぐに食べられ、常温で長期保存でき、手頃な価格で、万人に愛される味。これらの特徴はすべて軍隊で求められるものと共通だ。本書は、それらの食品を生んだ米陸軍のネイティック・ソルジャー・システム・センター (ネイティック研究所) への取材や膨大な文献調査により、...
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ひさしApp, バカ売れアプリ生活 自作ゲーの集客とマネタイズぜんぶ教えます!

どうぶつスクールシミュレーターなどで有名なひさしAppによるアプリ開発指南本。 アプリ開発の収入で生活することを前提に、徹底して収益化することにこだわった実践的な内容。細かなUIの改善ポイントからマネタイズの方法まで、包み隠さずに公開してくれているのは好感が持てる。また、アプリ開発につきものの爆死への対応方法 (爆死自体はまったく問題ない!) も参考になる。
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松浦健一郎, 司ゆき, ファミコンの驚くべき発想力 限界を突破する技術に学べ

ファミコンの仕様紹介が中心で、後半にはファミコンソフト開発の小ネタが少々。著者の略歴を見る限りファミコンでの開発経験はないようなので、上村雅之の著作やネット上の情報を元に執筆しているように見える。
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平山尚, プログラムはこうして作られるプログラマの頭の中をのぞいてみよう

ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術よりも初心者向きの内容。独自の日本語プログラミング言語Sunabaを用いた演習。Sunabaはかなり割り切ったシンプルな言語だがグラフィック出力を備えており、学習用として見事にデザインされている。
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平山尚, ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術

プログラミング言語の基本的な文法くらいは覚えたけど、いざゲームを作ろうとするとどうしたものか見当もつかないという層を対象にした参考書。見事なマーケティング。 少し前の本で、C++のサンプルコードも少々古くはあるのだが、本質の部分はあまり古くなっていない。文体は好みが分かれそうではあるが、必要十分な説明が簡潔になされており、誠実な技術者であると感じる。細かな小ネタに有用なものが多く、ゲームを作らないプログラマであっても読んで損はない。
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米国科学アカデミー(編), 池内了(訳), 科学者をめざす君たちへ 研究者の責任ある行動とは

研究者は必ず読むべき本。タイトルは科学者となっているが、本書で述べられている研究倫理は、工学やその他の分野の研究者であっても厳守するべきもの。 少し前の本なので実験参加者へのインフォームド・コンセントや個人情報の保護に関する記述はほとんど見られないが、その他の不正なデータ操作、利害関係の衝突、研究資料の帰属、業績評価、剽窃など、研究者が知っておくべき事項は一通り網羅されている。
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マイケル・ルイス(著), 渡会圭子(訳), 東江一紀(訳), 阿部重夫(解説), フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち

しばらく野球に浮気していたマイケル・ルイスが金融に戻ってきた。今度のテーマはナノ秒の世界で先回りして注文をかすめ取る超高速取引。 忽然と消えてしまう注文の謎を追うブラッド・カツヤマや関連する技術者の視点からのストーリーは良質のミステリのよう。理解には欠かせないダークプールの仕組みの解説もしっかりしており、この分野の入門書としてもおすすめできる。
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マーク・ミーオドヴニク(著), 松井信彦(訳), 人類を変えた素晴らしき10の材料 その内なる宇宙を探険する

材料科学者による科学エッセイ。 すぐ身の回りにある様々な材料をテーマに、その性質から歴史まで豊富なエピソードを披露してくれる。取り上げられる材料は幅広く、鋼鉄、紙、コンクリート、プラスチック、ガラスといった一見して文明を支えているのが分かるものから、チョコレート、泡、グラファイトなどちょっと毛色の変わったものまで登場して飽きさせない。
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谷岡一郎, 科学研究とデータのからくり

最近はニュースで取り上げられることも多い科学研究の不正がテーマ。 著者は本職が社会科学者のため、自然科学のトピックはどうしても端切れが悪くなってしまう。いくら話題になったとはいえ、無理にSTAP細胞の話題を取り上げずとも、本業の社会科学の不正に絞った方が良かったように思う。 とはいえ、不正が起きる構造の本質的な部分は学術分野によりさほど差があるわけではない。著者の主張する "研究者による過失・不正のレベル" は、これまた異分野である工学の研究者である私にも十分に納得できるもの...