essay

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川上和人, 鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。

鳥類学者 無謀にも恐竜を語るに続いてもう一冊。こちらはもう少しエッセイ寄りだが、相変わらず軽快な文章で読ませてくれる。なかなか知ることができない絶海の無人島の調査の実態は実に興味深い。自身の英語力のなさをネタにする正直さも好感が持てる。
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ジョシュア・ガンズ(著), 松田和也(訳), 子育ての経済学

経済学者の視点から見た子育て本。子育ては子供との交渉ごとであり、子供は手強い取引相手とみなすとすべてがしっくりと来る。報酬に関して明確かつ客観的なルールを決めるのはどの親でも一度は試みることだろうが、子供たちはそんなルールに対して容易にルールのすきを突いてくる。トイレの成功にチョコレートの報酬を設定すれば、子供は一度のトイレで全部出しきらずに何度もチョコレートをせしめる戦略を覚えるのだ。
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蛭子能収, 笑われる勇気

質問者に対して徹底して自分の軸で回答するのが小気味良い。適当に見えて根底にはきちんと自分なりの思想があり、給料を払ってくれるところを一番大事にするという姿勢は清々しい。競艇オチの連続にはさすがに辟易としたが。
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小川かりん, もっと! 夜行バスで出かけましょう

夜行バスレポートマンガ。ポップな絵柄で今どきの夜行バス事情を教えてくれる。欲を言えばもう少しボリュームが欲しいところ。
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江頭2:50, 江頭2:50のエィガ批評宣言

最近はエガちゃんねるが絶好調の江頭2:50による映画批評。江頭2:50のピーピーピーするぞ!のトークのよりぬきに、書き下ろしの生涯映画ランキングベスト25などを加えたもの。いつもの勢いだけの映画評かと思いきや、ところどころ芸人視点の鋭い意見が現れるのが侮れない。巻末の特別付録エガちゃんシールも嬉しい。
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宮下規久朗, オールカラー版 欲望の美術史

食欲や愛欲といった人間の根源的な欲望に加えて、金銭欲の視点から美術史を眺めているのが興味深い。美術作品も社会に流通する商品であり、むしろ金銭に執着する芸術家の方が才能に恵まれ多産であることがよく分かる。
comic

田房永子, キレる私をやめたい 夫をグーで殴る妻をやめるまで

ヒステリーでDVを振るっていた女性が、様々なセラピーやクリニックを経て、ゲシュタルトセラピーに辿り着くまでの物語。標準治療が (少なくとも患者視点では) 患者のニーズに応えられていない以上、こういった代替医療が受け皿となってしまっているのはやむを得ないと感じる。
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タカ大丸, 貧困脱出マニュアル

問題のある家庭から翻訳者・通訳者としての地位を確立した著者が語る貧困脱出の方法。おすすめの職業として競輪・競艇や相撲を挙げているのは突飛に感じるが、参入障壁が低く収入が高いスポーツというとこのあたりになるのだろう。二世が比較的多い点もそれを裏付けている。
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猫組長, 西原理恵子, 猫組長と西原理恵子のネコノミクス宣言

元経済ヤクザによる経済コラム。西原理恵子のマンガは巻頭のみ。すぐに活用できるようなネタは多くないが、読み物や話のネタとしては満点。その中で、HSBC等の海外口座開設の審査の通し方は数少ない実用的な内容。
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お股ニキ(@omatacom), セイバーメトリクスの落とし穴

タイトルからはセイバーメトリクスの問題点を取り上げているかと思えたが、そのような部分はほんの4ページほど。それも、セイバーメトリシャンがデータだけを絶対視しており解釈や切り口を軽視しているという先入観に基づく批判であり、さすがに言いがかりだろう。本書の大半を占める野球エッセイはほぼエビデンスがなく、ところどころ示される数値も他の研究の借用。そのエビデンスがない点は他の方からも指摘を受けているらしいが、こうした話をすると「エビデンスはあるのか」「無意味な練習はない」とよく言われ...