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岡本健太郎, 山賊ダイアリー (5) (6)

だいぶ長期連載になってきた。 日常の安定した面白さの上に、アメリカザリガニ、ヌートリア、アナグマなどの珍味追求が加わり飽きさせない。
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魔夜峰央, 親バカの品格

魔夜峰央の日常エッセイマンガ。 ファンなら知りたい裏話がてんこ盛り。巻末には小林十市との対談も収録。
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マーク・ミーオドヴニク(著), 松井信彦(訳), 人類を変えた素晴らしき10の材料 その内なる宇宙を探険する

材料科学者による科学エッセイ。 すぐ身の回りにある様々な材料をテーマに、その性質から歴史まで豊富なエピソードを披露してくれる。取り上げられる材料は幅広く、鋼鉄、紙、コンクリート、プラスチック、ガラスといった一見して文明を支えているのが分かるものから、チョコレート、泡、グラファイトなどちょっと毛色の変わったものまで登場して飽きさせない。
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斎藤由多加, 社長業のオキテ ゲームクリエーターが遭遇した会社経営の現実と対策

表題にもなっている通り、著者は起業家というよりもクリエイターなのだと思う。 人手が必要なゲーム制作ではなく一人でできるタイプの創作にのめり込んでいたならば、起業などせずに個人事業主として楽しくやっていたのではないだろうか。起業自体にはさほど思い入れがなかった社長の著作という意味で、珍しい本ではある。そうした望まない会社経営の中で、なんとか生き抜くための知恵が詰まっている。 大企業とのやり取りを記したくだりは実に辛辣ながら的確。当事者意識がない代わりに一つの仕事のプロである大企...
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細川貂々, ツレがうつになりまして。

うつ病エッセイマンガのシリーズ3巻をまとめ読み。ボリュームは軽め。 夫がうつになったマンガ家による実録。軽いタッチなので笑って見ていられるが、同居者も本人と同じくらいの苦労を強いられるのがよく分かる。
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田中圭一, うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち

イタコ漫画家の田中圭一によるうつ病の告白。あの作風からはうつ病など想像もつかなかったが、誰でもかかりうるものなのだろう。 今回はいつもの下品な作風はなりをひそめ、普通のエッセイマンガになっている。多数のうつ病経験者との対談を通じて収集したうつ病脱出法を活かし、自身のうつ病の客観視とうつヌケ法の整理につなげているのは見事。
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ツノダ姉妹, 喜婚男と避婚男

著者はマーケティング畑の人。バブル世代の匂いがするのは意図的なマーケティングの成果か。 現代の男性を幸せな結婚生活をアピールする喜婚男と結婚から逃避して一人暮らしを満喫する避婚男に分類しているが、エビデンスや量的な分析は一切なし。
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中川淳一郎, 節約する人に貧しい人はいない。

節約本のような表題だが、中身は自分語りが中心。著者が自身の価値観に正直に生きていることを主張したいのはわかるのだが、節約をテーマとして執筆するのならば、自身の好みを押し付けるだけではなくせめて節約と絡めて論じて欲しい。著者の周りの数人以外のエビデンスなしでの断定が多いことも気になる。また、自身の振込処理の遅延に苦情を言ってきた相手を "カネにうるさいヤツ" と呼んで仕事を回さなくした話を武勇伝として書く神経は私の理解を大きく超えている。
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こげどんぼ, ヨメさんは萌え漫画家

よくある結婚コミックエッセイ。漫画家と自衛官という特殊な組み合わせから来るネタは面白い。自衛隊員の生活が垣間見えるのも楽しい。
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ロバート・ハリス, 人生の100のリスト

いわゆる棺桶リスト (bucket list) の実践記録。 享楽的な項目が多く、あまり自分もやってみたいと思えるようなリストではない。興味を惹かれたのは、貨物船に乗っての読書や世界中を旅しながら生きることくらいか。 それでも、棺桶リストを作ることが人生の質を高める方法であり、書いた内容が実現に繋がるのはよく理解できる。