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荒川弘, 銀の匙 Silver Spoon (3)

登場人物も増えてストーリーが厚みを増してきた。少し重めの家畜の屠殺やお金のテーマとお笑いのバランスも見事。
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米川伸生, 回転寿司の経営学

経営学というよりは現在の回転寿司業界の業界地図といった趣。それはそれで最近の回転寿司事情に疎い人間には読み物として面白いが。経営学らしい視点は、業界内でのポジショニングとコストの内訳。ポジショニングとしてはグルメ系回転寿司と100円均一回転寿司の二極化の流れや各チェーンのポジショニングの変化の分析が主。回転寿司ならではのコスト構造も興味深い。他の外食産業と比較して異常に高い原価率 (F/Lコスト) でありながら、広告宣伝費、地代家賃を削りつつ薄利多売の構造を維持することで成り...
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初見健一, 今でも買える “懐かしの昭和” カタログ 食品編

お菓子類を中心とした昭和からのベストセラー商品のカタログ。ただ懐かしい商品というだけでなく、今でも買える商品ばかりというのがポイント。主な想定読者はおそらく1960年代~1970年代に首都圏で子供時代を過ごした人たちだが、それ以降も細々と売られ続けていたり全国に流通していた商品も多いので、誰が読んでも楽しめるだろう。
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幕内秀夫, 40歳からの元気食「何を食べないか」 10分間体内革命

管理栄養士の書いた本だが、良く言えば素朴な、悪く言えばエビデンスのない食生活指導。心情的には同意できる部分もあるが、裏付けが一切ないのでやはり説得力がない。所々数値が表れるが、出典が曖昧で対照群も不明なものばかり。例えば、"乳がん患者は八割がパン食" の小見出しで煽っているが、出典が不明で、本文から推測すると著者が恣意的に選んだ患者に聞き取った結果の様に読める。非乳がん患者の何割がパン食なのかも不明。特に理由を示さない添加物批判などもお約束。ここは珍しく出典が示されていると思...
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内山昭一, 昆虫食入門

昆虫食と聞くと一般にはゲテモノ食扱いされることも多いが、本書は至って真摯な内容。食べられる昆虫の紹介や調理方法はもちろんのこと、話は栄養学や食料資源としての昆虫までに及ぶ。また、著者が食育の一環として薦めている草の根的な活動紹介が実に熱く、現場の空気が伝わってくる。
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小松正之, これから食えなくなる魚

元水産庁官僚による水産資源の本。少々煽ったような表題だが、内容は意外と固めで、データの裏付けもしっかりしている。日本の漁業の実態を良く知っている著者だけに端々に厳しい指摘が見られるが、頷けるものが多い。
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山本利夫, 即席麺サイクロペディア (1) カップ麺 2000年編

即席麺サイトの老舗中の老舗、即席ラーメンは即席ラーメンを運営する山本利夫氏の著作。蓋写真と簡単なコメントだけの構成だが、1980年代から現在までの即席麺を幅広くカバーしているのには頭が下がる。読み物として面白いかというと微妙だが、カタログ的に眺めて楽しむには申し分ない。
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久住昌之(原作), 水沢悦子(漫画), 花のズボラ飯 (2)

2巻になって登場人物も増え、ドラマが厚みを増してきた。その分、ズボラ飯というテーマがどこかへ行ってしまったような気がしないでもない。
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荒川弘, 百姓貴族 (2)

ようやく2巻が出た。隔月刊誌で8ページ連載なので、単行本が出るのが遅い。相変わらず安定して面白いが、自身の過去の体験を描くタイプのエッセイマンガなのでややネタの枯渇が近づいている印象。所々、企画ネタが混ざり始めたのもむべなるかな。
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荒川弘, 銀の匙 Silver Spoon (2)

2巻でようやく物語が動き始めた。青春ストーリーと農業ネタが良いバランス。