comic 水木しげる, コミック昭和史 (第5巻) 太平洋戦争後半 太平洋戦争も佳境を迎え、水木二等兵の最前線も凄惨な状況となってくる。マラリアの羅患、理不尽な命令、逼迫する食糧事情など、多少コミカルに脚色されたマンガをもってしても見るに耐えない部分が増えてくる。 2013-12-19 comic
comic 押切蓮介, ピコピコ少年TURBO ピコピコ少年の続編。相変わらず同世代で同じ様な生き方をしてきた人間には共感できる点ばかり。まだまだ続編を書く気が満々な様なので今後も楽しみ。 2013-12-17 comic
comic 水木しげる, コミック昭和史 (第4巻) 太平洋戦争前半 ついに太平洋戦争が本格化し、水木しげるもパラオからラバウルへ。そんな中、戦地でもどこかとぼけたままの水木しげるの姿に和まされる。 2013-12-15 comic
book 礒崎敦仁, 澤田克己, LIVE講義 北朝鮮入門 北朝鮮の入門書・教科書となることを目指して書かれたというだけあり、北朝鮮の基礎的な事項がよくまとまっている。市民の生活についての情報はやや控え目だが、政治や外交、歴史については必要事項が過不足なくまとめられている。金正日存命中の2010年の出版ながら、当時は後継者候補に過ぎなかった金正恩の情報もきちんと押さえられており、古さを感じさせない。巻末の参考文献もしっかりしており、一冊目の教科書としても間違いなくおすすめできる。 2013-12-14 book
book 斎藤充功, 脱獄王 白鳥由栄の証言 五寸釘寅吉と並ぶ脱獄王として知られる白鳥由栄を追ったドキュメンタリー。その白鳥の4度に渡る脱獄を、当時のマスコミ記事と本人の証言から丹念に追いかけている。1979年の白鳥の他界寸前によくぞここまでのインタビューを実現してくれたものと思う (底本の出版は1985年)。白鳥の脱獄にかける執念やその鮮やかな手口に加え、人間としての白鳥を描くことに力を注いでいるのが印象的。直に接した刑務官らとの交流までも緻密な取材が行われ、恩義を感じた人間への義理堅さなど白鳥の性格が垣間見える。 2013-12-10 book
comic 水木しげる, コミック昭和史 (第3巻) 日中全面戦争~太平洋戦争開始 シリーズ3巻目となり、遂に太平洋戦争開戦。日本全体の出来事の部分は独自の見解も少なくやや退屈だが、水木しげる個人のエピソードはどれも抜群に面白い。入隊後も決して自分のペースを崩さず、食い意地だけは張っている様は実に愛らしい。 2013-11-28 comic
comic 水木しげる, コミック昭和史 (第2巻) 満州事変~日中全面戦争 コミック昭和史の続編。少しづつきな臭くなってくる日本全体と、成長してきたしげる少年の呑気さとの対比が実に印象的。一般の市民の雰囲気は実際にこんなものだったのだろう。 2013-11-25 comic
book 河口俊彦, 大山康晴の晩節 大山康晴を扱った本は数あれど、その晩年の粘りや執念を主題に持ってきたところがこの本の持ち味。その時代を将棋界の中から見つめていた著者ならではの作品。大山の生き方を語る上ではやはり棋譜が外せない。文中にも棋譜が多く挿入されており、その一手一手がまさにその時々の大山の内面を反映していることがよく分かる。棋譜を飛ばしながらでも筋が追えるように工夫されているが、やはりここは頑張って棋譜を追ってみたい。 2013-11-22 book
book 松永暢史, この国をダメにした「学校教育」 政治家・官僚・企業トップ……ウソつきばかりを生んだ教育 第1章は現在の日本の教育ができるまでの歴史。著者のGHQ嫌いと文科省嫌いと日教組嫌いが前に出過ぎているために客観性が感じられず、読むに耐えない。さすがに教育産業に携わっているだけあり、第2章の学校教育の現状は興味深い記述がいくつかある。ただし、あくまでも主観的な記述であり、客観的な裏付けがない点は注意が必要。 2013-11-21 book